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犬の病気

2022.07.13

2023.09.11

犬の熱中症~症状や応急処置、なりやすい犬や予防対策を詳しく解説

犬の熱中症は軽度なものから重篤なものまでさまざまです。対応を誤ると命を落としてしまうこともあります。犬の熱中症について正しく理解して、熱中症対策を知っておきましょう。万が一のために正しい応急処置と、間違った応急処置も解説します。

犬は熱中症になりやすい!?いつ頃から注意をすれば良い?

熱中症とは、激しい運動や気温上昇により、体温が異常に上昇する状態のことです。※1

そして、脱水により血液やリンパなどの循環に影響が出てしまい、臓器や組織に障害が生じます。それに加えてナトリウム不足による筋肉のけいれんや、骨格筋細胞が融解や壊死を起こす「横紋筋融解」などが重なることで、多臓器不全やショックなどを起こし、死に至ります。

そのため、熱中症の予防には水分摂取と休憩が必要で、風をあてて少しでも体温を下げてあげると良いでしょう。

犬には汗をかく機能がなく、人間のように汗をかいて気化熱で体温を下げることができません。
命に関わることもある熱中症をいかに予防するかは、熱中症のことを知ることと、飼い主の心がけが重要です。

まずは犬の熱中症の症状から解説します。

犬の熱中症の症状

熱中症は時間が経つほど悪化していき、最後には命を落とします。
運よく命が助かったとしても、対処の遅れによる後遺症につながることもあります。

軽度の熱中症だったとしても、見えないところで内臓などに症状が起きている可能性を考慮し、以下のような症状が出たら必ず獣医師に相談してください。※2
ただし、必ずしも全ての症状が出るわけではないことと、個体差があること、他の症状が出ることもある、ということを理解しておいてください。※3

また、犬の体温は小型犬が38.6~39.2℃、大型犬は37.5~38.6℃ほどです。(肛門から測った直腸温の場合)40.5℃を超えると、高体温状態と言えます。※4

初期~中期の症状

  • いつもより「ハッハッハッ」と激しい口呼吸(パンティング)をしている
  • 苦しそうによだれを垂らす
  • ふらつく、動きたがらない
  • 体に触ると熱い
  • 脈が速い
  • 舌の先が巻いてくる
  • 口の中や舌、目が赤い
  • 水を飲まない、好物も食べない

※2.3.5

危険な重度症状

  • 呼びかけへの反応が鈍い
  • けいれんや震え、嘔吐(おうと)、下痢を起こす場合がある
  • 口の中や舌の色が紫色になる、歯茎が白くなる
  • 心拍数低下、血圧降下、呼吸不全、体温の下降
  • 意識消失、発作
  • 吐いたものや排泄物、鼻水に血が混じる(吐血、血尿、血便、鼻血)

※2.3.4

熱中症になりやすい犬種や年齢、既往歴は?

犬の中には特に熱中症リスクの高い犬が存在します。
それは、以下のような犬です。

短頭種や北方原産種など

ボストンテリア、パグ、フレンチブルドッグ、ブルドッグ、シーズー、ペキニーズなどのマズルの短い犬はスムーズな呼吸がしにくい傾向にあります。
そのため、パンティングをして熱を外に出そうとしても効率が悪く、熱中症にかかりやすいと言えます。

さらに、シベリアンハスキーのように寒い地方で生まれた犬や、ゴールデンレトリーバーやポメラニアンなどのように、寒さ対策であるダブルコートの毛を持つ犬も熱中症になりやすい犬種です。

また、毛色が黒い犬も熱中症にかかりやすい犬です。黒は日光の熱を吸収しやすいため、犬種に関わらず毛色が黒い場合は熱中症に気を付けてください。※2.3

仔犬やシニア犬

仔犬はからだの生理機能が未発達です。シニア犬や老犬はからだの生理機能が衰えています。
こうした年齢の犬は体温調節がうまくできず、熱中症になりやすいと言えます。※3

気道狭窄や肥満

シニア犬や高齢犬など、加齢による気道狭窄がある犬や、肥満により気道や肺の周りが圧迫されている犬は熱中症になりやすい犬です。

こうした犬は呼吸がし辛くパンティングの効率が悪いので、呼吸機能が低下し体温調節が難しい傾向にあります。少し動いただけでパンティングをしている場合はなおさら注意が必要です。

特に皮下脂肪は断熱材の役割となってしまい、熱がこもりやすくなり、心臓への負担も増します。加齢や肥満による気道狭窄がある場合や、肥満気味の犬は暑さに気を付けてください。※2.3

呼吸器系、腎臓疾患、心臓病

これらの疾患を持つ犬は、循環機能や呼吸機能がうまく働かない傾向にあります。
そのため、熱中症にかかりやすいと言えるでしょう。

また、夏バテ気味、他の病気の療養中、療養後などで体力が落ちている場合も、同様に気を付けることが大切です。※2.3

興奮しやすい犬

興奮をすると体温がさらに上がるため、熱中症になりやすくなります。
仔犬の場合はどんなことにも興味を示すため、性格に限らず注意が必要です。※3

熱中症の応急処置と間違った対応とは

高体温の持続時間が長ければ長いほど重症化し熱中症の処置が遅れると、後遺症や死に至ります。

熱中症の疑いが見られたら、90分以内に応急処置を行いながら獣医師の元に搬送してください。慌てて応急処置をせずに搬送してしまうと、その間に悪化してしまいます。※6

獣医師に連れていく前に、事前に電話で「熱中症にかかった経緯」「犬の状態」を連絡し、獣医師の指示を仰いでおけば、より早く応急処置が行われます。
搬送する車内のエアコンは最大風量にして、犬に風をあてながら移動してください。

また、犬の回復が早かったとしても、必ず獣医師の診察は受けてください。内臓や血管内へのダメージなどは、見た目ではわからないからです。※3

正しい応急処置

  1. 犬を日陰、またはエアコンの効いた部屋に移動させる(涼しくて換気が良い場所なら尚可。アスファルトは避ける)
  2. 水を飲ませる(自分で飲まない場合は無理に飲ませない・肝臓に負担がかかるため、塩分は与えない)
  3. 常温の水をかけながら風をあてる(常温の水で濡らしたタオルなどで身体を包んでから行うとより効果的)

※2.6

間違った応急処置

早く犬の体温を下げようとして、冷水に犬を浸ける行為や、冷水をかける行為、氷や保冷剤を使う行為は危険です。
体温を下げすぎると、冷えた身体を温めようとして、血管の収縮や身体の震えが起きてしまいます。※2

急激な冷却は末梢血管の収縮を招き、温度の高い血液が各臓器に循環してしまいます。
これでは逆に熱が発散しにくくなり、臓器障害が進んでしまうでしょう。
熱中症の疑いがある場合は、徐々に体温を下げることが大切です。※1.6

熱中症の原因と予防対策

前述の通り、犬は平熱が38~39℃ほどです。
そのため、犬に適切な温度は18~25℃、湿度は40%~60%くらいです。
26℃を超えると普通の犬なら暑いはずなので、5月頃から熱中症に注意が必要ですが、残念ながら熱中症で亡くなる犬は5月頃から散見されます。
熱中症の予防をするためにも、適宜温度と湿度に気を配ってください。

散歩に行くときや、部屋の温度・湿度を測るときは、犬の顔辺りの高さで測るようにしましょう。小型犬と人間では体感温度で6℃の違いがあり、アスファルトの路面は人間の体感温度にプラス15℃の熱さだと覚えておきましょう。

また、犬の状態(肥満・寝たきり・認知機能不全など)により適温はやや変化します。
健康とは言えない犬の場合は、かかりつけの獣医師に相談してください。
※3.5.7

室内

室内は犬に適した温度・湿度にするために、エアコンを使用してください。
カーテンを閉めて日光が当たらない場所を作ることも大切です。
他に、扇風機や大理石、アルミマットなどのひんやりグッズを適宜使用すると共に、十分な水をいつでも飲めるようにしておきましょう。

留守番をさせる際は、氷水を入れたペットボトルや凍らせたペットボトルを部屋に設置し、ひんやりグッズを必ず用意しておきましょう。水の量や入れ物の置き場にも気を配ってください。

ケージの中で留守番をさせる際は、涼しい場所に移動することもできないため、熱中症になりやすいと言えます。

ケージは窓際などの暑い場所や、エアコンの風が直接当たるところを避けましょう。※2.4.8

また、エアコンによっては設定温度になると停止してしまうものもあるため、お使いのエアコンの取扱説明書を必ず確認しておくことをおすすめします。
外出先から確認できるようなエアコンや、犬の様子を確認できるカメラなどを利用するとより安心です。

車内

車内は室内や外に比べて暑く、より熱中症の危険が高い場所です。

エアコンは必ず使用し、人間が少し寒いと感じるくらいのエアコンをかけてあげましょう。
その上で、サンシェードで日陰を作り、ひんやりグッズや凍らせたペットボトルを入れておくなどの対策も必要です。

後部座席やラゲッジスペースに犬を置く場合は、エアコンの風が行き届いているか否かを必ず確認してください。

また、少しの間だとしても、犬だけを車内に放置することはやめましょう。
エアコンが入っていない車内は、曇りで窓を少し開けてあったとしても、すぐにサウナ状態になります。絶対に犬を放置しないようにしてください。※2

外飼い

近年は減ってきましたが外飼している場合はより、熱中症のリスクが高いと言えます。
直射日光が当たる場所やコンクリートの上、風通しが悪い場所を避けてください。

そして、できれば日中一番暑くなる時間帯だけでもエアコンの効いた部屋に入れましょう。
よしずなどを使って犬小屋に日陰を作り、定期的に打ち水をして地面を涼しく保ってください。水は常に新鮮なものを十分用意してください。

時間帯が変わると日光の位置も変わることを忘れずに、対策をしましょう。
また、買い物などの際に店の前に犬をつなぐときも、こうした対策を忘れないでください。※9

散歩(外出)

散歩や外出は涼しい時間帯を選んでください。できれば早朝が望ましいでしょう。
真夏の日中はアスファルトがとても暑くなります。肉球が火傷で剥けてしまい、獣医師の元に来る犬もいるそうです。注意をしてください。

さらに、アスファルトは熱くなると熱を放出(輻射熱・放射熱)します。
人間よりも低い位置にいる犬は、高い気温と日差しだけではなく、こうした輻射熱とも戦わなければなりません。
日が暮れてすぐは、まだアスファルトが熱いままです。夕方から夜にかけての散歩の際も、アスファルトを一度触って確かめると良いでしょう。

また、散歩中も適宜水分を摂らせてください。
そのためにも、万が一熱中症にかかったときに水をかけるためにも、十分な量の水を持ち歩きましょう。日陰のある場所や土・草の場所を選ぶことも忘れないでください。

熱中症のリスクが高い病気や肥満がある犬などは、あまりにも暑い日は散歩を取りやめるのも選択肢のひとつとして認識しておきましょう。
※2.4.9

サマーカットとブラッシング

サマーカットは、手入れが楽で風が直接地肌に届くというメリットがある反面、以下のようなデメリットがあります。

  • 被毛による空気の層が作っていた断熱効果がなくなり、熱中症リスクが高まる
  • 皮膚が剥き出しに近く、蚊に刺されやすい
  • 皮膚が日焼けで黒くなりやすい、日光性皮膚炎になりやすい

※10

年間を通してトリミングの必要がある犬種ならある程度はサマーカットも向いていますが、こうしたデメリットがあることは把握して、リスクを回避しましょう。

ダブルコートの犬種はバリカン後脱毛症(毛を剃った後、毛が伸びないか生えてこないことがある)になる可能性があるため、サマーカットには不向きです。
ダブルコートの犬種はできるだけグルーミングを行い、サマーカットはしないことをおすすめします。

サマーカットが不向きのダブルコートの犬種

  • ポメラニアン
  • アラスカン・マラミュート
  • チワワ
  • ダックスフンド
  • 柴犬
  • パピヨン
  • コーギー
  • シェットランドシープドッグ
  • ゴールデンレトリーバー など

※10

では、ダブルコートの犬種には何が適しているかと言うと、まめなブラッシングです。

ダブルコートの犬種は夏に向けてアンダーコートが抜けてきますが、それでもまめにブラッシングをすることで不要な毛が抜けて涼しくなります。

特に、熱中症リスクが高いシニアや老犬、内分泌系に病気を抱える犬などは換毛期が過ぎてもアンダーコートが抜けないことがあるため、より一層ブラッシングをしてあげることが大切です。

肉球ケア

夏場は地面(アスファルト)に触ってから散歩をすることが大切であると同時に、散歩から帰ったら、必ず肉球のチェックをしてください。

輻射熱やエアコンの風は、肉球の乾燥の原因です。

乾燥した肉球はクッション性を失い、滑りやすくなります。そうなると関節炎などのトラブルを引き起こすこともあり、避けなければなりません。
さらに、角化症や出血のリスクもあるため、肉球ケアは夏場も欠かせません。

散歩から帰ったら、足の裏を濡れタオルなどで拭き、保湿成分が入った犬用の肉球クリームを塗ってあげましょう。
万が一火傷をしていたら、すぐに獣医師に相談してください。

食事

夏場の食事は水分を豊富に含んだものに変えると、熱中症対策になります。
ウェットフードやスープや水でふやかしたドライフード、手作りの汁ものなど、工夫をして水分を摂らせてください。

まとめ

  • 熱中症とは、激しい運動や気温上昇により、体温が異常に上昇する状態のことで、さまざまな臓器に障害が発生し、多臓器不全が起きることもある
  • 犬には汗をかく機能がないため、熱中症になりやすい
  • 熱中症の症状が出たら、軽いものだとしても必ず獣医師に相談する
  • 短頭種や北方原産種、黒い犬、仔犬、シニアから老犬、気道狭窄や肥満犬、心臓などの病気がある犬などは特に熱中症リスクが高い
  • 熱中症になったら日陰に移動させて、自分で飲めたら水を飲ませ、常温の水をかけて風をおくること
  • 冷水や氷、保冷剤を使用した応急処置は危険
  • 犬に適切な温度は18~25℃、湿度は40%~60%くらい(犬の状態により適温はやや変化する)
  • 室内・車内でも熱中症になるので、必ず対策をすること
参考文献

※1:熱中症
https://www.fpc-pet.co.jp/dog/disease/220
※2:【獣医師監修】犬の熱中症の見分け方~もしもの際の応急処置や治療法、予防策を紹介~
https://www.i-sedai.com/pet/column/dog/D0104.html
※3:犬ちゃんの熱中症
https://koigakubo-animal.com/column/summer.html
※4:暑くなってきたら要注意!犬の「熱中症」について。暑さ対策もご紹介!
https://www.anicom-sompo.co.jp/inu/1546.html
※5:犬の熱中症の見分け方は?応急処置と予防法、室内や留守番時の注意点も解説【獣医師監修】
https://www.wanqol.com/articles/heat_measures_05
※6:こんな人は特に注意!「犬や猫を飼っている人」
https://www.netsuzero.jp/learning/le09
※7:飼い主に聞いた「愛犬の熱中症」に 関する調査
https://www.netsuzero.jp/netsu-lab/lab08
※8:犬の熱中症(熱射病、日射病)
http://www.petwell.jp/disease/dog/necchuu.html
※9:【獣医師監修】犬の熱中症は危険!応急処置と危険な状況別の対処法
https://www.peppynet.com/library/archive/detail/645
※10:愛犬愛猫のサマーカットは必要か
https://tsuda-vet.com/%E6%84%9B%E7%8A%AC%E6%84%9B%E7%8C%AB%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AF%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%8B/

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この記事の執筆者
執筆者

竹田 恵氏

ペットシッター士
ライター

竹田 恵氏

ペットシッター士
ライター

2017年よりライターとして活動中。子供の頃から動物好きで、猫、ハムスター、うさぎの飼育経験あり。現在はシーズー犬と一緒に暮らしている。犬は他の動物と比べて人間と密な生活になるため、ペット関係の資格を取得した。

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