ペット火葬定番のお供え物とは
火葬や葬儀は、愛するペットとの最後のひと時です。ペットが亡くなって動揺している飼い主様の心の準備や切り替えのためにも、悔いを残さないように行わなければなりません。
亡くなったペットが安心して天国に旅立つためにも、お供え物はきちんとしたものを準備しておく必要があります。
しかし、近年、ペットの火葬が一般的になってきてはいるものの、まだまだ歴史が浅いため、未だ慣例や慣習が出来上がっていません。それはお供え物に関しても同じことで、何を持っていけば良いのかわからない方も多いことでしょう。
中には人間と同じように香典を持参する方もいます。反面、ペットの火葬に香典は必要ないのではないかと考えられる飼い主様もいます。
そこで、ペット火葬定番のお供え物を選んでみてはいかがでしょうか。それは、お花とおやつです。
お花
ペットの火葬や葬儀に持参するお供え物の中で、お花が一もっとも一般的です。
なぜなら、お花は棺にも入れられるうえ、入らない分は飾ることができるからです。
ただし、お花には色々な種類があるため、選び方に悩んでしまう方が多いのも事実です。
お花の選び方に関しては、次の章で詳しく解説します。
おやつ
ペットの火葬で喜ばれるお供え物の2つ目がおやつです。
ただし、おやつを持って行く場合は、亡くなったペットの好みを考えるようにしたほうが良いかもしれません。特にペットにアレルギーなどがあった場合は、配慮が必要です。
また、棺におやつを入れる場合は、少量をお口の傍に添えてあげる形になることが多いです。
そのため、おやつを包装から出し、紙コップや紙のお皿に入れてあげましょう。
どうしても紙コップなどが手に入れられなかったときは、ティッシュペーパーなどに包んであげてください。
なぜなら、缶はもちろん、プラスチックやビニールなどを一緒に火葬すると、黒煙が出ることがあります。さらに、黒い塊として残ってしまい、火葬や遺骨に影響を与えることがあるため、缶やプラスチック、ビニールなどはご遺体と一緒に火葬はできないのです。
そのため、おやつの袋も当然捨てなければなりません。ゴミは各自できちんと持ち帰りましょう。(※1)

どんなお花の種類でも、大切なお体の近くに添えてあげることを考えてあげてください、ペットが綺麗に旅立っていただくための方法でもあります。ペットの毛の色に合わせたり、イメージカラーに合わせてみたり、私たちでもお花の相談に乗る事はできますので、是非お声がけください。


「ありがとう」が伝わる葬儀にする。そんなお見送りで悲しみを少しでも和らげるよう、私たちはご遺族を支えていきたいと考えています。






「ありがとう」が伝わる葬儀にする。そんなお見送りで悲しみを少しでも和らげるよう、私たちはご遺族を支えていきたいと考えています。
ペットの棺に入れるお花を選ぶポイントとは
お花(生花)は、ペットのご遺骨に影響を与える可能性が低いものを選びましょう。
お花の色や量に注意が必要なので、詳しく解説します。
色移りや多すぎる量に注意
まず気を付けたいのがお花の色です。
色が濃いお花とペットのご遺体を一緒に火葬してしまうと、ご遺骨にお花の色が移ってしまうことがあります。
そのため、念のためにも色の濃いお花は避けて、淡い色合いのお花にしてください。そして、お花はペットの体の周りに入れてあげると良いでしょう。
また、ペット火葬の場合、棺はとても小さいです。大型犬の場合でも人間より小さい棺なので、あまりにもたくさんのお花やお供え物は入りません。
特に小動物や小型犬、猫の場合は花束の量に気を付けましょう。どれくらいの量が良いかわからない場合は、お花屋さんで相談することをおすすめします。
そして、棺にお花を入れる際は、声をかけて、なでてあげながら添えてあげると良いでしょう。(※2)
ペットの火葬におすすめのお花5選~花言葉と淡い色で選ぼう~
ペットの火葬に持って行くお花を選ぶ際は、前述の通り淡い色合いのお花にすることが大切です。さらに、花言葉を気に掛ける飼い主様もいらっしゃることを考え、花言葉でも選んでみると、おのずと決まっていくでしょう。
その中でも迷うことがあれば、季節の花を選んでみてください。なお喜ばれると思いますよ。
また、ペット火葬の場合は人間の仏花のように、菊にこだわる必要はありません。
この理由も、ペットの火葬は歴史が浅いため、決まりや慣習、慣例がないからです。そしてもちろん、ペットは自然が好きな子が多いので、人間の決めたしきたりよりも、自然の中で火葬をしてあげたいという願いもあるのではないでしょうか。
次に、おすすめのお花を5つご紹介します。
これらは色合いと花言葉で選んでありますので、お花選びの際にはぜひ、参考にしてください。
カーネーション
花言葉 | 無垢で深い愛 |
開花時期 | 2月〜5月 |
おすすめの色合い | 白・ピンク・紫・青 |
カーネーションは母の日に送るイメージがありますが、それは赤いカーネーションの花言葉が「母への愛」だからです。
実は、カーネーションは色によって花言葉が違います。カーネーションの色はたくさんあるので、詳しく解説しましょう。
カーネションのおすすめカラー
カーネーションの中でも白・ピンク・紫・青は、花言葉の意味も含めておすすめです。
白いカーネーションの花言葉は「純粋な愛」、ピンクのカーネーションは「女性の愛」、「美しいしぐさ」、青いカーネーションは「永遠の幸福」です。紫のカーネーションは「誇り」、「気品」となっています。
これだけのカラーがあれば、ペットに合ったカーネーションがきっと見つかるのではないでしょうか。ただし、紫や青のカーネーションは、はっきりとした色合いのものもあるため、淡い色を選んでください。
カーネションの選ばないほうが良いカラー
カーネーション全体の花言葉は「無垢で深い愛」なので、あまり気にしなくても良いのですが、黄色いカーネーションの花言葉は「軽蔑」です。そのため、黄色や、はっきりとした色合いである赤のカーネーションは避けるのが良いでしょう。
無垢で深い愛をくれたペットにこちらからも愛を込めつつ、ご冥福を願いながら、お花を添えてあげると良いでしょう。(※3)
スイートピー
花言葉 | 「別離」「門出」 |
開花時期 | 4月〜5月 |
おすすめの色合い | 白 |
スイートピーも色によって花言葉が違います。おすすめは白のスイートピーです。
白のスイートピーの花言葉は「ほのかな喜び」です。
「ほのかな喜び」である今までの思い出を抱きながら、スイートピー全体の花言葉である「別離」、「門出」をこれからする飼い主様にとって、白いスイートピーは勇気づけてくれるお花と言えるでしょう。
飼い主様の今後と、亡くなったペットへの愛と感謝を込めて、お供えしてみてはいかがでしょうか。(※4)
チューリップ
花言葉 | 思いやり |
開花時期 | 3月〜5月 |
おすすめの色合い | ピンク・紫 |
春に咲き誇るチューリップは、はっきりとした色合いを避けつつ、ピンクや紫がおすすめです。ピンクのチューリップの花言葉は「誠実な愛」、「愛の芽生え」で、紫は「不滅の愛」です。
チューリップ全体の花言葉である「思いやり」と共に、最愛のペットに永遠の愛を込めて、送り出してあげられることでしょう。次におすすめするカスミソウと合わせてもきれいですよ。(※5)
カスミソウ
花言葉 | 「無垢の愛」「感謝」「幸福」「清らかな心」 |
開花時期 | 5月〜7月 |
おすすめの色合い | 白 |
カスミソウは今でこそカラフルな色に染めた生花が出回っていますが、もともとは白いお花です。そのため、花言葉は色によっての違いがありません。
もちろん、棺に入れる場合はカラーリングされた生花は避けた方が良いので、カスミソウは白を選びましょう。
無垢の愛をくれる清らかな心のペットに、これからも幸せが訪れることを願いつつ、感謝の気持ちで送り出してあげてください。きっと送り出されたペットは、お花がたくさんあるきれいな場所で、安らかに過ごしてくれることでしょう。(※6)
ガーベラ
花言葉 | 「希望」「前進」 |
開花時期 | 4月〜6月、10月〜11月 |
おすすめの色合い | 白・ピンク・黄色 |
ガーベラは夏と冬以外は開花しているので、選びやすいお花のひとつです。
おすすめの色合いは白とピンク、黄色です。
赤ははっきりとした色合いなので避ける方が無難でしょう。
ピンクのガーベラの花言葉は「感謝」、「崇高美」、「崇高な愛」で、白のガーベラは「希望」、「律儀」、黄色のガーベラは「究極の美」、「究極の愛」です。
オレンジのガーベラの花言葉は「神秘」、「冒険心」なので、供花にしても問題ないでしょう。
愛するペットとの別れがあってもいずれは希望を抱えて前進しなければなりません。愛するペットへの変わらない愛をこめながら、少し休んだ後、前進していく飼い主様にもぴったりなお花です。ぜひ、選んでみてください。(※7)
これだけは避けたい!お悔やみに向かないお花とは
ここまで供花にぴったりなお花を解説してきましたが、他の花を贈りたいと思ったときのために、避けたほうが良いお花を解説しておきましょう。それは、以下のお花です。
- 合成樹脂製の造花
- トゲがある植物やお花
- 毒がある植物やお花
- 香りが強いお花
- 花粉が多いお花
- ドライフラワー
まず、合成樹脂は簡単に言えばプラスチックなので、前述の通り火葬の際には避けなければいけない素材です。
トゲがあるサボテンやバラは、攻撃的なイメージがあるため、供養には向きません。ただし、近年のバラは淡い色合いで種類が豊富なので、ペットの供養には使われることがあります。その場合はトゲを取っておく必要があることと、飼い主様によっては気にされる方もいるかもしれないことを気に留めておきましょう。
毒がある植物やお花は不吉なイメージがありますし、毒を贈って棺に入れるのは常識的とはいえません。毒がある植物やお花はお別れの場にはふさわしくありませんので、絶対にやめましょう。
香りに関しても好き嫌いがあります。あまりにも香りが強いお花はどこに置いたとしても匂いが残るため、避けておくと良いでしょう。
花粉も同じです。花粉が多く舞い散るようなお花は供花には向きません。
たいていはお花屋さんで処理してあるとは思いますが、ご自宅の庭に咲いていたお花を贈る場合などは、特に気を付けてみてください。
また、ドライフラワーは意見が分かれます。
人間の葬儀ではドライフラワーは枯れた花に当たるため、縁起が悪いと敬遠されます。
ペットの場合は慣習や慣例がまだありませんので、ドライフラワーなら枯れなくて良いからと、飼い主様によっては使われる方もいるのが現実です。
そのため、ご自身のペット以外の供養の場合は、ドライフラワーは避けることをおすすめします。※8
お花やおやつ以外のお供え物を渡すには
ペット火葬のお供え物は、お花やおやつが定番とはいえ、それ以外のものをお供えしてはいけないわけではありません。
特に、友人のペットの葬儀に呼ばれたものの、遠方や仕事などで行けないときや、他の友人がみんなお花を選んだ場合などは、他の物をお供えしても問題ありません。
むしろ、みんなと同じものを選んでしまうと飼い主様が困ることも考えられるからです。
ただし、フードは避けましょう。なぜなら、少量お供えした後が困ります。そのうえ、友人のペットが好きだった銘柄までは知らないことが大半ですし、手作り食を選択している飼い主様もいるからです。
そのため、お供え物に困ったら、人間も食べられるお菓子や果物、フォトフレーム、ペットの名前や写真が入ったグッズなども検討してみてはいかがでしょうか。きっと喜ばれるのではないでしょうか。
ペットとその飼い主である家族のことを考えて贈ったものなら、きっと想いは通じると思いますよ。

火葬で使用するお花、ご自宅で供養するために用意するお花。用途は様々ですが、一つ一つ思いを込めて用意してあげてください。ご家族様が考えて決めたお花なら、ペットは大いに喜んでくださると思います。
私個人として、メインではないですが副品としてカスミソウは必ず添えたいと思っています。花言葉の意味も見た目、色味、ペットを輝かせてくれる手助けをしてくれます。お花の量は多すぎるくらいが丁度いいと思います。
※1:犬や猫のペット火葬では何を準備すればいい?火葬の際に持っていくもの、持っていけないもの
https://xn--vsq81f633bhk6a.net/2016/12/22/%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88%E7%81%AB%E8%91%AC%E3%81%A7%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%82%92%E6%BA%96%E5%82%99%E3%81%99%E3%82%8C%E3%81%B0%E3%81%84%E3%81%84%EF%BC%9F/#i-3(参照2021-4-28)
※2:ペットのご遺骨に色がつく?
https://www.zuttopet.com/post/_tips_born(参照2021-4-28)
※3:カーネーションの花言葉|種類、特徴、色別の花言葉
https://lovegreen.net/languageofflower/p24321/(参照2021-4-28)
※4:スイートピーの花言葉|種類、特徴、色別の花言葉
https://lovegreen.net/languageofflower/p26999/(参照2021-4-28)
※5:チューリップの花言葉|種類、特徴、色別の花言葉
https://lovegreen.net/languageofflower/p24704/(参照2021-4-28)
※6:カスミソウの花言葉|種類、特徴、色別の花言葉
https://lovegreen.net/languageofflower/p25117/(参照2021-4-28)
※7:ガーベラの花言葉|種類、特徴、色別の花言葉
https://lovegreen.net/languageofflower/p22176/(参照2021-4-28)
※8:ペットに贈るお悔やみの花10選、飼い主にも喜ばれるお供え物とは?
https://memories-in-time.net/temotokuyou/pet/okuyami-hana#i-19(参照2021-4-28)