2022.11.25
2023.09.11
ペットが死んだら保険金がもらえるの?ペットの死後の手続きを解説

被保険者が死んだ場合に保険金がもらえる保険を「死亡保険」と言います。ペットには死亡保険はありません。ただし、保険会社によっては火葬費用特約があるものなど、死亡した場合にもらえる保険金がある保険も存在します。死亡保険がない理由や保険の解約についても解説します。
ポイント
ペット用死亡保険はありません。
死亡保険金を目当てにした事件が起きる可能性があること、ペットが行方不明になった場合に対処しかねることなどが挙げられます。ただし、ペットが死んでしまったときに備えて補償のひとつとして「見舞金」がある保険や、「ペットの火葬費用特約」をつけられる保険も存在します。
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ペットが死んだら保険の解約を忘れずに
ペットが死んだら、ペット保険の解約が必要です。
加入している保険会社に連絡をして、所定の手続きをしてください。
解約に必要な書類
必要書類は保険会社によってかわる可能性があります※1
- ペットが死亡した日付を証明する書類(死亡診断書や火葬領収書など)
- 解約書類やペットが亡くなった場合の届出
手続きが完了するまでは契約が継続し、保険料を請求されます。
日割りで保険料を返してもらえる保険もある
ペット保険の中には、ペットが死亡したあとの保険料が、日割りで返ってくるものもあります。この場合、保険の失効日はペットが死んだ日です。
そのため、保険会社によってはペットの死亡日が確認できる書類(死亡診断書、火葬・葬儀の領収書など)が必要です。
詳しくは、契約している保険会社に問い合わせをしてください。※2
治療費の請求し忘れの確認も
ペットが死んでしまったとき、忘れがちなのが未請求の治療費です。
保険金を請求していない治療費がないかどうかを必ず確認してください。
保険会社や契約内容によってはペットの死亡により契約が失効したあとでも保険金を請求できます。※3
ペットに死亡保険は存在する?
ペットには死亡保険がありません。その理由は以下のものが挙げられます。
ペットに死亡保険がない理由
- 死亡保険を目当てとした事件を誘発する可能性がある
- ペットは替え玉が容易
- ペットが行方不明になった場合に対処が難しい
※4
ただし、ペット保険にはペットが死んだ後にもらえる保険金があるものも用意されています。詳しく解説していきます。
ペット保険の補償について
ペット用の死亡保険はありませんが、ペット保険には「見舞金」がある保険や「特約」を付けられる保険もあります。
「見舞金」とは、ペットが死んだときや病気になったとき、入院したとき、去勢・避妊手術を受けたときなどに支払われる定額の保険金のことです。※5
「特約」については詳しく後述しますが、「見舞金」は補償のひとつであり、保険を選ぶときのひとつのポイントになり得ます。
では、ペット保険の一般的な補償とは何でしょうか?
それは、通院、入院、手術といった医療補償です。
ただし、保険会社や保険のタイプによって補償対象となるケガや病気が違ううえ、飼い主の負担金額も違います。
例えば、Aという保険はひとつの傷病に対し、飼い主の負担金が20,000円で、20,000円以上の治療費がかかった場合のみ、保険金を請求できます。
Bという保険は、飼い主の負担金が7,000円で、7,000円以上の治療費がかかった場合に保険金を請求できる、という形です。
この場合は、Bという保険のほうがAよりも保険料が高くなります。
ペット保険の特約について
特約とは、保険の基本的な補償に加えてつけたり外したりするオプションのことです。
特約はペット保険だけではなく、人間の保険にもあります。
また、特約には2種類あり、自動で付けられるものと任意でつけるものがあります。
特約は保険会社や保険によってさまざまな種類・金額があるので、自分に合った保険を選ぶことが大切です。※6
ペットには死亡保険がありませんが、ある特約をつければ死亡時に保険金が支払われる保険もあります。それが、火葬費用特約です。
火葬費用特約
ペット保険に火葬費用特約(保険会社により葬祭保険金特約やセレモニー費用特約とも呼ばれる)をつけると、火葬費用として一定金額を受け取れます。
ただし、全てのペット保険にこの特約があるわけではないため、ペットのために手厚い供養をしてあげたい方は、こうした特約がある保険を選びましょう。
特にペットは高齢になるにつれ病気が増える傾向にあります。
病気はペット保険の対象になるものばかりではないうえ、各病気に対する保険金の限度額が決められている場合もあります。
そうなると、晩年になるにつれ医療費負担が増すことが考えられるため、ペットの供養にお金をかけられないこともあるかもしれません。
ペットの死後、きちんとした供養をしてあげたい場合は、火葬費用特約がおすすめです。
ペットの火葬費用と種類
火葬費用特約で支払われる保険金は、だいたい30,000円ほどです。※7
30,000円でペット火葬が可能なのでしょうか?
ペット霊園などの固定炉での火葬よりも安価な、移動火葬の費用相場を確認しましょう。
引取合同火葬 | 引取個別火葬 | 家族立会火葬 | |
---|---|---|---|
極小動物 | 8,500円 | 15,400~18,700円 | 17,600~22,000円 |
2kg未満 | 15,400円 | 18,700~22,000円 | 20,900~27,500円 |
2kg~5kg | 18,700円 | 22,000~24,200円 | 23,500~29,700円 |
5kg~10kg | 22,000円 | 25,300~27,500円 | 24,200~33,000円 |
10kg~15kg | 27,500円 | 30,800~33,000円 | 26,400~38,500円 |
15kg~20kg | 33,000円 | 36,300~44,000円 | 31,000~40,700円 |
20kg~25kg | 37,400円 | 40,700~49,500円 | 38,500~55,000円 |
こうして見てみると、だいたいのペットが30,000円ほどで火葬が可能です。
毎月、あるいは年に1度の出費はあるものの、火葬費用特約をつければもしもの場合に備えることができます。
賠償特約
賠償特約はペットの死後にもらえる保険金とは無関係ですが、とてもよくある特約なので解説しておきます。
これは、人間の保険で言う個人賠償責任保険を特約にしたものです。
ペット保険は医療保険タイプが一般的ですが、これに特約として賠償特約をつけると、ペットが人間や他のペットを傷つけたときや物を壊したときの賠償金を支払ってくれます。
保険会社によっては保険会社が示談交渉をしてくれるタイプのものもあります。※8
ただし、保険会社や事故事例によっては保険金が支払われないこともあれば、負担される賠償金の限度額が少ない保険もあります。加入前に確認が必要です。
また、人間の個人賠償責任保険に加入している場合は、保険によってはペットの分もカバーされています。飼い主がこうした保険にすでに入っている場合は必要のない特約であることも認識しておいてください。
詳しくは、各保険会社にお問い合わせください。
まとめ
- ペットには死亡保険がない。その理由は、死亡保険を目当てとした事件を誘発する可能性があることなどが挙げられる
- ペット保険の一般的な補償は医療補償
- ペット保険の中には、ペットが死亡したあとの保険料が、日割りで返ってくるものもある
- ペットが死んだら、治療費の請求し忘れの確認を必ずすること
- 契約している保険についての詳しいことは、加入しているペット保険会社に問い合わせを
よくあるご質問
-
Q
ペットが亡くなりました。ペット保険の手続きに必要な書類はありますか?
A各保険会社により必要な書類が異なります。ご契約の保険会社にお問い合わせください。
-
Q
ペットが死んで保険を解約しましたが、未請求の領収書が見つかりました。保険金の請求は可能ですか?
A保険会社によっては可能です。ただし、診療日から何日まで請求が可能かは、保険会社により違います。詳しくはご加入の保険会社にお問い合わせください。
-
Q
ペット保険に入っているがペットが死にました。確認した方が良いことってありますか?
A未請求の領収書がないか、保険の解約はしたか、死亡した場合の解約に必要な書類を確認しておきましょう。
※1:
ペットが死亡しました。何か手続きは必要ですか?
https://www.ipet-ins.com/faq/18166/
解約書類はいつ届きますか?
https://www.ipet-ins.com/faq/30488/
契約変更のお手続きについて
https://www.nihonpet.co.jp/faq/cat06/post_35.html
※2:どうぶつが亡くなった場合の手続はどうしたらいいですか?
https://faq.anicom-sompo.co.jp/faq/show/117?site_domain=default
※3:ペットが死亡しました。何か手続きは必要ですか?
https://www.ipet-ins.com/faq/18166/
※4:ペット保険は実際どこまで補償されるか?契約から解約、亡くなった場合の失効手続きまで
https://memories-in-time.net/temotokuyou/pet/hoken#i-16
※5:
ペットの共済制度
https://www.go-asia.to/aid/
ペット保険「免責額適用特約」
https://www.nihonpet.co.jp/coverage/deductible/
※6:ペット保険の特約には何があるか
https://www.pets-station.info/jiten_Tokuyaku
※7:
つばきのペット保険の補償内容
https://tsubaki-hoken.jp/hosho/
安心の保障割合100% | ペット保険はプリズムコール
https://www.animalclub.jp/
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この記事の執筆者

竹田 恵氏
ペットシッター士
ライター
竹田 恵氏
ペットシッター士
ライター
2017年よりライターとして活動中。子供の頃から動物好きで、猫、ハムスター、うさぎの飼育経験あり。現在はシーズー犬と一緒に暮らしている。犬は他の動物と比べて人間と密な生活になるため、ペット関係の資格を取得した。
運営元情報
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