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ペットの死

2021.09.28

2023.12.13

ペットが死んだらするべき遺体の安置から別れを乗り越える心のケアまで全部解説

愛情をこめてお世話をしていたペットでも、別れは必ずやってきます。
悲しくても、飼い主さんは死亡確認や安置、火葬の予約や葬儀など、やらなければいけないことがたくさんあります。
この記事では、そんな飼い主さんのやるべきことを、分かりやすく丁寧にまとめました。

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最愛のペットちゃんの安らかな旅立ちに向けて…
  • 死亡確認
  • お身体を清め、安置する
  • 葬儀社へ連絡する
  • 供養をする
  • ペットロスと向き合う

ペットの死亡確認

ペットの死亡を確認するには、以下の項目を確認します。

  • 意識の有無
  • 呼吸、脈拍の有無
  • 体温低下の有無
  • 死後硬直の有無
  • 瞳孔の散大(散瞳)の有無

意識の確認のためには、大きな声で呼びかける、ゆさぶることなどでなんらかの反応があるかを調べます。呼吸の確認では肺の伸展につられて動く腹部を観察します。心拍の確認はハムスターなどの小さな動物では少し難しいですが、犬や猫の心拍は後ろ足のお腹側の付け根と骨盤の間を走行する動脈を触知することでわかります。動物の体温は人よりもずっと高い場合が多く、触れてみたときに熱いくらいの暖かさを感じるかどうかを判断してください。

死後硬直は死亡した動物の筋肉が硬直する変化です。死後硬直がおきると力をいれても動かないほど筋肉が固くなります。

脈や呼吸の有無がよくわからない場合には散瞳を確認します。死んでいる動物は瞳孔が開いており、ライトで光を当てても瞳孔が収縮(縮瞳)することはありません。散瞳の確認は生きている動物におこなうと失明する可能性があるので注意してください。

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遺体のお清め・安置方法

準備するもの

  • 段ボール
  • 厚手のビニール袋
  • ペットシート(新聞紙)
  • 保冷剤、ドライアイス

遺体の安置のためにはいくつか用意するものがあります。ペットの棺の材料としては段ボール、厚手のビニール袋、ペットシート、新聞紙などの吸水性のある素材が必要です。段ボールは十分な深さがあり、ペットが身体をまるめた状態で納棺できるサイズのものを用意しましょう。
厚手のビニール袋は段ボールを外張し、遺体から漏れた体液が床などを汚さないために使用します。ペットシート、新聞紙は吸水性がよく、遺体の汚れを吸着してくれます。

遺体の保冷をおこなうためには保冷剤やドライアイスが必要です。保冷力は落ちますが水の入ったペットボトルを凍らせたものでも一時的な代用は可能です。

遺体を安置する段ボールの棺には入れないほうがよいものがあります。首輪やおもちゃなどで金属が含まれたものは火葬をおこなう上で納棺できない場合があります(※3,4)。おやつなどのうち生っぽいものは遺体の腐敗を進める原因となります。もし、生前好きだったおやつを入れたい場合には、開封していないパッケージを納棺しましょう。

遺体の安置

遺体の死後直後や解硬後にはお尻の穴などから体液が漏れ出てくる場合があります。口回りやお尻の体液、身体に付着した汚れは遺体の状態を悪化させる原因になります。綺麗にふき取ってあげましょう。
ペットが死んでしまったとき、まず遺体の安置をおこなう必要があります。冷房の良くきいた冷暗所に遺体を移動させ、ビニールで外張した段ボールの棺に安置します。
死後の筋肉の硬直がはじまっていない場合、手足や背中を内側に折り曲げて、身体を小さくしてあげるとその後のお世話をしやすくなります。死後硬直が始まってしまっており、手足が動かせない場合には無理をせず、ペットシートの上に新聞紙を重ねた床に安置しましょう。
この際も遺体の保冷は十二分におこなってください。保冷剤やドライアイスなどでお腹を中心に冷やすようにしましょう。お腹には傷みやすい消化管がいくつも含まれており、お腹の冷却は遺体の保存期間を良好にします。

遺体の保存期間

遺体の保存期間は、死因や消化管の残留物、外気温などの様々な条件で変化します。このため一概にはいえませんが、エアコンが効いた冷暗所でしっかりと保冷をされた理想的な状態で、一般的に夏場は1~2日、冬場は2~3日の保存期間が確保できるといわれているようです。

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ペット葬儀とは?

自宅の庭に埋葬(土葬)

自宅の庭であれば、ペットを土葬にすることは可能です。
ハムスターや小鳥など身体の小さなペットであれば、自宅の庭やプランター葬も可能ですが、犬猫ほどのサイズになると、土葬は困難です。

土葬は私有地以外に(公園や森林)埋葬すると、法律違反に当たります。
また、土葬は最低でも1メール以上深さのある墓穴が必要なこと、臭いや虫が発生することがある、自然に還るまでは10年以上かかることなどから、おすすめはできません。

自治体へ依頼

火葬をおこなう場合、民間のペット葬儀業者に依頼する他に、自治体に依頼できる場合があります。自治体での火葬は比較的安価ですが、多くの自治体で返骨がなく、クリーンセンターなのでゴミとして処理される、ためおすすめはできません。(※1,2,4,5)

火葬場を持たない自治体や、ペットの遺体の受け入れをおこなっていない自治体もある為、事前によく調べて検討しましょう。

専門の葬儀社に依頼

ペットの葬儀は、専門のペット葬儀業者に依頼します。
葬儀会社の多くは手厚く対応してくれますが、一部には良くない業者も存在します。
そのため、場所や価格だけで安易に選ぶのではなく、事前に詳しいリサーチをすると安心です。
ペット火葬会社を選ぶポイントは、以下の通りです。

  • 葬儀社のホームページで葬儀スタッフやSNSを確認する
  • 葬儀社の口コミや評価を調べる
  • 実際に葬儀会場に足を運んでみる

葬儀社のホームページには様々な情報が掲載されており、目移りしてしまうかもしれません。まずは現場で葬儀をおこなうスタッフの紹介や、葬儀社のSNSを確認してみるようにしましょう。

実際にあなたのペットを供養、火葬するのは現場スタッフです。動物を弔う心や、人となりを参考することもより良い葬儀社選びの為には重要な点のひとつです。

サービスの充実した納得のいく葬儀会社を選び、ペット(家族)の為に自身の為にお見送りをしてあげてください。

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市町村への届け出等、飼い主が行うべきこと

一日一日と時間が流れることにより、ゆっくりと心は落ち着いていきます。無理をする必要はありませんが、いくつかの手続きを進めていきましょう。

狂犬病予防法によって、犬が死亡した場合には市町村へ届け出をする義務があります(※6)。動物愛護法によってヘビやワニ、猛禽類などのうち特定動物に定められた種類(※7)では、死亡した場合に都道府県へ届け出をしてください(※8)。
死亡届けは、犬と特定動物に限り必要で、猫やその他のペットは該当しません。

いままでお世話になっていた動物病院や、ペット保険会社への連絡も忘れないようにしましょう。動物病院のスタッフはあなたの大切なペットが、現在どのような状態であるかを気にしています。亡くなってしまったと連絡することで、共に悲しみ、弔ってくれるでしょう。

ペット保険会社では保険の解約などの手続きをする必要があります。

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ペット火葬について

近年では、ペットの遺体は火葬にする方法が一般的になってきました。
火葬にすることでペット墓地や手元供養など供養の幅が広がります。
また、庭に埋葬する場合でも、遺骨にしてから埋葬することで、臭いや虫の発生を抑え、より早く自然に還すことができます。

火葬のメリットとデメリット

火葬ではペット葬儀会社などに依頼し供養をおこないます。移動式の火葬車によって家先で供養をおこなえる場合がある、お葬式などのしっかりとした供養が可能、骨灰を手元にのこせることがあるなどの特長があります。火葬は連絡後にすぐおこなえるわけではなく、しばらく遺体を安置しないといけない可能性がある、ある程度の費用が必要であるという点に注意しましょう。

メリット

火葬では返骨ができる場合があります。返骨することでペットのお骨を手元に置いておくことができ、転勤などの事情で住所が変わってもペットのお骨と一緒に引っ越しができます。

また、返骨をおこなわずペット霊園に納骨する場合でも、お近くの霊園に納骨することで、お墓参りや霊園がおこなう供養祭への参加がしやすいというメリットもあります。

デメリット

火葬をおこなうためにはある程度の費用が必要です。公共の場所や他人の私有地にペットを土葬する場合には法的な規制がありますが(※3)、自分の私有地に土葬する場合はそうではありません。単純な費用面の比較では、火葬をおこなうよりも土葬をおこなう方が負担は少ないともいえるでしょう。

ペット火葬プランの種類

合同供養

・平均時間:約30分
・費用の目安:8,500円~(ペトリィ)

【メリット】
・個別火葬と比べてコストを抑えられる
・火葬後の供養をしてもらえる

【デメリット】
・別れまでの時間が短い
・遺骨が手元に返らない

合同供養は自分のペット以外の亡くなってしまった動物と一緒に火葬をおこない、合同墓地に埋葬するプランです。一般的に返骨をおこなうことはできません。比較的費用や手間がかからない特徴があり、自治体がおこなっているペットの火葬ではこの方法を採用している場合があります。

個別火葬

・平均時間:約30分
・費用の目安:15,400円~(ペトリィ)

【メリット】
・個別で火葬ができる
・立ち会う時間がなくても火葬ができる
・返骨が可能

【デメリット】
・立ち会いやお骨上げはできない

ペット霊園やペット葬儀業者のスタッフに火葬を依頼し、一頭一頭個別に火葬をおこなうプランです。火葬をおこなった後は返骨を希望することができる場合があります。どうしてもペットの火葬へ立ち会う時間が確保できないときでも、スタッフに一任して火葬をおこなってもらえる利点があります。

立会火葬

・平均時間:約2時間
・費用の目安:17,600円~(ペトリィ)

【メリット】
・火葬に立ち会うことができる
・お骨上げ、返骨が可能

【デメリット】
・費用が高い
・葬儀にかかる時間が長い

飼い主がペットの火葬に立ち会うプランです。スタッフが火葬を行う間、火葬場で最後のお別れをすることができます。納経による供養や、飼い主による骨上げができます。

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ペットロスに向き合い供養をおこなうこと

ペットロスについて

ペットが死んでしまったとき、安置や供養をおこなうために忙しく余裕のない日々が続くでしょう。ペットロスに苦しめられることもあります。

ペットロスとはペットと死別したことにより飼い主が喪失感や深い悲しみ、後悔に苦しめられる状態で、精神面や体調面の不調を伴う場合があります。ペットロス症候群ともよばれます。

ペットロス症候群は乗り越えるまでに長い時間がかかる場合があり、また押して寄せる波のように何度も繰り返し飼い主を苦しめることもあります。

悲しみはなぜやってくるのか

ペットを亡くしてしまったとき、なぜ人は深い悲しみを感じるのでしょうか?悲しみを紐解くことは、ペットロスを乗り越えるために非常に重要です。

心理学者のジークムント・フロイトは「Grief work理論」を提唱しました。この説では悲しみは死別したペットとの関係に一区切りつけるためにあり、新しい生活や関係性に歩みだすために存在すると解釈できます。

精神科医のエリザベス・キューブラー=ロスは「Stage理論」を提唱しています。これは死にゆく人が悲しみをどのように消化していくかを述べた理論ですが、ペットロスにおける飼い主の悲しみを理解するためにも参考になると考えられます。

「Stage 理論」では悲しみの進行を、否認→怒り→取引→抑うつ→受容の5段階からなりたつと述べています。ペットロスにおける悲しみとして解釈すると、第1段階の「否認」はペットの死の否認、第2段階の「怒り」はペットの死因や自分自身、動物病院のスタッフに対する怒り、第3段階の取引はペットの死に価値を探す行為、第4段階の抑うつはひどく落ち込み強い悲しみを感じる段階、第5段階の受容はペットの死に対する受容を指すと考えられます。

「Grief work理論」、「Stage 理論」のどちらでも、ペットロスの悲しみは飼い主が次の一歩を進むための心理的働きであると述べられていると解釈することができます(※12)。

ペットロスを乗り越えるために

ペットロスの悲しみは、あなたが次の一歩を踏み出すために必要な心理的な働きであるとわかりました。しかし、実際には人生の長い期間を共に歩んできた伴侶動物との別れは簡単に乗り越えられるものではありません。

葬儀や命日の供養をおこなうことは、ペットの死を受け入れる上で前向きな働きをすると述べられています。けして焦らず、長い時間をかけて悲しみを消化していきましょう。

どうしても悲しみに耐えきれなくなったときは我慢してはいけません。心療内科や精神科を受診し、医師やカウンセラーに相談してください。

ペットの供養

合同墓に埋葬

ペット霊園には多くのペット達が眠る合同墓が併設されている場合があります。合同墓には個人のペットや、交通事故などで亡くなってしまった野生動物などが埋葬されています。

合同墓への埋葬をおこなうことで、ペット霊園がおこなう合同慰霊祭でのお坊様の読経による回向やお説法などのしっかりとした供養を受けることができることがあります。

自宅供養

自宅にお骨を供養することで、転勤などの事情で住所が変わっても一緒に移動することができます。また、ペットの死と向き合うための時間をゆっくりととることもできます。一般的にペット霊園への納骨は四十九日や百箇日、一周忌などを目安にしているようです。

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ペトリィ 小さな家族のセレモニーペトリィ 小さな家族のセレモニーもしもにそなえる生前見積もり

ペットちゃんのもしもの時、慌てて悔いの残るお別れとならないよう、事前準備が必要です。ペトリィでは生前のご相談も可能です。

  • 自宅での葬儀

    自宅での葬儀

  • 家族立ち合い

    家族立ち合い

  • セレモニー

    セレモニー

  • 家族でお骨上げ

    家族でお骨上げ

  • 骨壺に納めご返骨

    骨壺に納めご返骨

  • 霊園への埋葬

    霊園への埋葬

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飼い主にできること

ペットが死んでしまったと思ったとき、なにかできることがあるのでしょうか?動物には仮死状態や疑似冬眠という、生きているのに死んでいるように見える状態があります。飼い主は死亡確認や、仮死状態や疑似冬眠からの蘇生をおこなうことができます。
 
また、老衰して元気がなくなってきたペットの死のサインをみつける。疾患の早期発見、早期治療をおこなうことで、晩年のQOLを向上してあげることもできます。

仮死状態のときおこなうこと

死亡確認の結果、ペットのバイタルサインがある、または死亡しているといいきれない場合、仮死状態の可能性があります。仮死状態では死んではいませんが、命が徐々に死に近づいており、迅速に蘇生をおこなう必要があります。

蘇生では動物病院へ連絡し獣医師や動物看護士に指示をもらうことと、心臓マッサージや人工呼吸を並行しておこないます。

動物病院への連絡は、救命のためにするべきことの精度をあげ、動物病院への搬送後の処置をスムーズにおこなうために重要です。夜間や早朝はかかりつけの動物病院の診察時間外であることが多いため、夜間救急をおこなっている病院をあらかじめ調べておきましょう。

蘇生での処置をおこなう前に知っておくべきことがあります。心臓マッサージや人工呼吸は命を守るために必要ですが、同時に心臓破裂や肺損傷などの致命的な臓器損傷を引き起こす危険性がある獣医療行為です。本来は動物病院のスタッフがおこなうべきですが、緊急事態であるがために飼い主がおこなうものであり、危険性と責任をよく知っておいてください。

犬や猫における心臓マッサージは動物を横に寝かせておこないます。前脚の付け根と身体の中央あたり、つまり肩甲骨の後ろあたりをめがけて一分間に100回を目安に圧迫します。人工呼吸は舌を引っ張り出し、喉の奥にある吐しゃ物などの異物を取り除いたあと、頸を少しのけぞらせた状態で、口を押え鼻からゆっくりと息を吹き込みます。人工呼吸が成功しているようなら、肺が伸展し肋骨が膨らむ様子が分かるはずです。

心臓マッサージと人工呼吸は蘇生するまで交互におこないます。

ハムスターを疑似冬眠から起こす方法

ペットの中でもハムスターは疑似冬眠がみられることがあります。仮死状態と同じように全身状態の悪化により身体が動かせなくなっている危険な状態ですが、冬季の外気温低下と覚醒のためのエネルギー不足が原因のひとつとして引き起こされます。

疑似冬眠のハムスターは、死亡しているハムスターとは異なり非常にゆっくりとした呼吸をしています。

疑似冬眠のハムスターを蘇生させるためには、下がってしまった体温の回復と、エネルギー不足を解消させる必要があります。エキゾチックアニマル用のシートタイプヒーターや、人肌程度にあたためた湯たんぽ、カイロなどを布で包み直接身体に触れないように気を付けながらハムスターを暖めます。ドライヤーを使い温風を直接当てないように手をかざしながら送風する方法もあります。

ハムスターの意識が戻ってきたようなら、砂糖水を染み込ませたガーゼを口元に持っていきます。少し口が動くようなら飲水をおこなっていると考えられます。水分で窒息させないように焦らず、ゆっくりと処置をおこないましょう。

疑似冬眠から回復したハムスターは、もとの環境に戻すことで再び疑似冬眠に陥る可能性があります。エアコンを使いハムスターを飼育している部屋の温度を上げる、飼育スペースの半分にシートタイプのヒーターを入れる、餌に適度な高エネルギー食を追加することで冬季の厳しい環境を乗り越えさせましょう。

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死後硬直と生き返りの関係

ペットが死後硬直した後、生き返ったという俗説があります。死んでしまった動物が生き返えればと思うこともありますが、真偽のほどはいかがなのでしょうか?

死後硬直は動物の死後数時間のうちにおこる筋肉の硬直であり、24時間ほど持続したのち解硬と呼ばれる筋肉の弛緩を迎え解除されます。

死後硬直は筋肉の細胞が生体から供給されるエネルギーを使い果たしたことにより、蓄えていたカルシウムイオンを放出、そのイオンの働きにより筋肉が収縮する現象です。一方、解硬はカルシウムイオンとイオンに関係した酵素の働きにより筋肉繊維が破壊され、収縮を維持できなくなる現象です。

つまりは、生きていることによるエネルギー供給がなくなって起きる死後硬直と、不可逆的な筋肉の破壊である解硬を経た動物は生き返ることはありません。

解硬を迎えた動物は表情が変化したり、安置された場所からわずかに移動することがあります。死後硬直後に生き返るという俗説のメカニズムは、解硬に関係する筋肉のゆるみを誤認したものだと考えられます(※9,10,11)。

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ペットの突然死

突然死は、ハムスターやウサギなどの小型もしくは草食の動物で特によくみられます。野生下での彼らは常に捕食者に狙われており、体調の悪化を悟らせることは優先的な捕食につながります。そのため、疾患や老衰などの症状を我慢する本能があり、飼い主が体調不良に気付かないまま突然死することがあります。

犬や猫などの動物でも突然死はみられます。誤食による消化管梗塞や中毒、猫の肥大型心筋症、犬の僧帽弁閉鎖不全や拡張型心筋症などの心疾患による不整脈、大型犬で多い胃捻転、拡張症候群、仔犬仔猫の感染症は突然死を引き起こす疾患です。

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死のサイン

ペットが死んでしまうとき、よくみられる症状や行動があります。食欲や飲水の廃絶は生命を維持するエネルギーを摂取できない状態を表しており、死のサインといえます。

よく見られる死のサインは、以下の通りです。

  • 元気がない
  • 意識障害
  • 失神・痙攣
  • 呼吸が浅い
  • 乏尿、欠尿
  • 下痢

元気の消失や虚脱、意識障害、失神、痙攣などは全身状態の悪化や、心不全、腎不全などの疾患の末期症状でみられる死のサインです。

呼吸数の異常な上昇や、浅く速い腹式呼吸、泡を吹く、猫における激しい開口呼吸は窒息状態にあることを示しています。

乏尿、欠尿は腎機能の著しい低下や、血圧の著しい低下、その他泌尿器系の大きな異常を表しており、体内の老廃物の排出ができていない状態です。尿毒素症による脳の損傷や、悪液質によるショック、多臓器不全などの死に直結する病態が併発、続発している可能性があります。

激しい下痢は消化管の重篤な感染症や敗血症などの全身性の感染を表しており、著しい脱水と栄養吸収の阻害を引き起こします。老衰した動物や弱っている動物では致命的です。

死んだら動物病院へ連絡するべき?

ペットが亡くなった際、通院していた動物病院へ連絡を取るべきか悩む方もいらっしゃるかと思います。
ペットが亡くなった旨を、動物病院へ連絡をとらなければいけないという決まりはありません。
ただし、主治医に気にかけてもらっていた場合などは、電話や手紙などで心情的に伝えても良いでしょう。

ペットが亡くなったら仕事は休める?

忌引が適応されるのは、三親等までですので、血縁のないペットは忌引対象にはなりません。
ペットのために休みたい場合は、有給休暇や欠勤を使用します。
ただし、ペットのために仕事を休むことを快く思わない方もいます。
そのような場合は、ペットではなく自身の体調不良などを理由にすることで、会社との関係を損なうことなく休むことができます。

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疾患の早期発見、早期治療の重要さ

ペットの突然死を可能な限り予防し、健康寿命を延長させるためには疾患の早期発見、早期治療をおこなう必要があります。たとえば、犬や猫の大きな死因である腫瘍性疾患や腎不全は慢性の経過を辿ることがあり、いかに早く症状をみつけ治療するかが予後に関わります。

早期発見、早期治療をおこなうためには日々の健康チェックと、定期的な動物病院での健康診断の受診が重要です。毎日観察をおこなうことで大病の糸口になる小さな体調不良を、動物病院での専門的な検査を受けることで眼には見えない不調を発見できる可能性が高くなります。

まとめ

  • ペットが死んだらすみやかに安置をおこなう。
  • 安置には保冷剤や段ボール、ペットシートなどが必要である。
  • 冷暗所での十分な保冷をすることで、遺体のいたみを抑えることが出来る。
  • ペットの火葬はペット葬儀業者や自治体に依頼することによりおこなう。
  • 自治体での火葬ではしっかりとした遺体の供養がおこなえない場合がある。
  • 火葬には合同火葬、個別一任火葬、個別立ち会い火葬がある。
  • ペットが死亡した後、犬は市町村、特定動物では都道府県に届け出をする。

愛するペットが死んでしまった直後は、ショックと悲しみでとても辛い思いをしているでしょう。
しかし、安置や火葬業者への予約など、直ぐにやらなければならないこともあります。
ペットの葬儀は、飼い主さんができる最後のお世話です。
気持ちを奮い立たせ、ペットの為にも悔いのない葬儀の準備をおこないましょう。

よくあるご質問

  • Q

    葬儀の種類とは?

    A

    合同火葬、個別一任火葬、個別立会火葬があります。

  • Q

    遺体の安置はどうしたらいいですか?

    A

    死後硬直までに体勢を整え、体を冷やすことが大切です。

  • Q

    自分の信仰している宗派での葬儀は可能ですか?

    A

    基本的に可能ですが、事前に葬儀会社に相談すると安心です。

参考文献

※1:名古屋市 八事斎場
https://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/page/0000041299.html
※2:大阪市 ペットなどが死んだ場合の引き取り
https://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000370528.html
※3:環境省 廃棄物処理法 第二条及び十六条
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000137
※4:杉並区 犬猫などの死体処理
https://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/gomi/seisou/1004896.html
※5:世田谷区 動物の死体処理
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kurashi/006/002/d00006069.html
※6:厚生労働省 狂犬病予防法 第四条
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=79028000&dataType=0&pageNo=1
※7:環境省 特定動物リスト
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/sp-list.html
※8:環境省 動物愛護法 第十六条
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=418M60001000001
※9:獣医師広報版 死後硬直、死後強直の持続時間
http://www.vets.ne.jp/faq/pc/stiffen001.html
※10:Coupling of Rigor Mortis and Intestinal Necrosis during C. elegans Organismal Death
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5863043/
※11:死後硬直の解除とCaイオン 他1文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/19/4/19_4_261/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1968/12/4/12_194/_pdf
※12:Understanding grief and bereavement
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5033290/

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この記事の執筆者
執筆者

若林 薫氏

獣医師
ライター

若林 薫氏

獣医師
ライター

麻布大学を卒業し獣医師免許を取得、大手ペットショップで子犬・子猫の管理獣医師として勤める。その後、製薬企業での研究開発関連業務を経て、ライターとして活動する。幅広い専門知識を生かした記事作成を得意とする。

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