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ペット供養

2021.06.11

2023.12.13

ペットを手元供養する方法|最善の形で弔うために最低限必要なグッズと費用

ペットを手元供養する方法に決まりはありません。そのため、仏具やアクセサリーなどのグッズも豊富です。ただし、これらは必ずしも必要な道具ではありません。一番大切なのは愛するペットへの想いです。飼い主様それぞれの形でペットを供養してあげる方法を考えていきましょう。

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この記事の監修者
監修者

齋藤 鷹一氏

大森ペット霊堂
前代表 現アドバイザー
特定非営利活動法人SPA代表理事

齋藤 鷹一氏

大森ペット霊堂
前代表 現アドバイザー
特定非営利活動法人SPA代表理事

ペット葬儀業界の透明化を目指し、2017年より大森ペット霊堂で代表を勤めた。動物への愛情を訴え続け、現在は命を救う活動に専念をする。亡くなった命にも生きている命にも同等の尊厳を持たなければペットの仕事をしてはいけないと感じている第一人者。

ペットのご遺体を火葬した後の供養方法

近年、ペットが亡くなった後に火葬される方が増えています。
2021年3月22~23日に実施したインターネット調査によるアンケート結果では、ペットを火葬する人は83.0%、土葬する方は17.0%でした。(※1)

(n=761名、単一回答。2021年3月22~23日に実施したインターネット調査による)

そして、ペットを火葬した83.0%のうち、78.1%の方が返骨を希望されています。(※1)

返骨してほしい 78.1%
返骨してほしくない 21.9%

(有効回答数616票、「火葬」を選択した者。2021年3月22~23日に実施したインターネット調査による)

では、その後のご遺骨はどうやって供養すれば良いのでしょうか?
考えられる方法は以下の3つです。

どこに納骨するか?

  • 霊園や納骨堂に納骨する
  • 自宅で埋骨する
  • 自宅で手元供養する
監修者コメント
齋藤 鷹一
大森ペット霊堂
前代表 現アドバイザー
特定非営利活動法人SPA
代表理事

近年はお骨をお墓に入れず、ご自宅に置いておくというご家族様も見受けられます。ペットが亡くなってからすぐに納骨せず、手元供養したい気持ちは私も同じです。
しかし、メリット、デメリットも理解することも大切です。
手元供養をするならば、責任を持ってご自宅に連れて帰りましょう。
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それぞれ詳しく解説していきます。

自宅で手元供養する

遺骨を骨壺に入れたまま、自宅で手元供養することも可能です。
これは、人間の場合でも問題のない行為で、法に抵触することはありません。

手元供養は、遺骨を埋葬(納骨)せずに、手元に置いておく供養方法です。
手元供養の具体的な方法は、以下のようなものがあります。

  • 骨壺などに入れ、埋葬せずに目の届くところで供養する
  • ネックレスや指輪などのアクセサリーに遺骨の一部を入れて、身に着ける

自宅で埋骨する

火葬したペットのご遺骨は、自宅の庭に埋骨することも可能です。
しかし、賃貸の場合や引っ越す予定があるときは埋骨はやめましょう。

引っ越しの際にご遺骨を掘り出して新しい家に持って行かないと、無縁仏になってしまいます。そのうえ、工事などで新たな住人が掘り返してしまったときに、ご遺骨をゴミとして捨てられてしまうことも考えられます。骨が埋まっていることに驚いて、警察に連絡されることもあるかもしれません。

また、公園や川、山、他人の土地など、自分の所有地ではない場所へ埋骨すると、法律上は不法投棄と同じ扱いで廃棄物処理法違反となるおそれもあります。絶対に、やめましょう。

今後引っ越す予定がない、自分の土地に埋骨するメリットは、いつでも供養ができることと、費用がかからないことです。ただし、ご遺骨が土に還る時間を早めるために、粉骨をする場合は、5,000円~12,000円ほどかかります。粉骨をするかしないかは、飼い主様次第です。

自宅で埋骨する方法は以下の通りです。
1メートルほど土を掘り、骨壺から取り出したご遺骨を入れ、埋めます。このとき、石灰か腐葉土を混ぜることでご遺骨が土に還るのを早めることが可能です。

墓標は自由ですが、植物にすれば樹木葬になります。墓標を用意するなら、安くて3,000円程で購入可能です。

庭に散骨をしたい場合は、近隣に断ってから行ってください。飼い主様にとっては愛するペットのご遺骨でも、動物が苦手な人もいます。風で舞って自分の家に入ってくるのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

嫌な思いをする人がいるならば、その方法を避けて供養してあげないと、ペットも浮かばれません。安心して眠ってもらえるように、できる限りのことをしてあげましょう。

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霊園や納骨堂に納骨する

火葬して返骨されたご遺骨は、ペット可の場所に限り、人間と同じように霊園や納骨堂で供養することができます。

納骨堂の場合は利用期限があり、20年、あるいは三十三回忌まで利用し、その後は合祀され、永代供養されることが多いです。(※2)

霊園のお墓は管理費を払い続けることが出来れば、原則未来永劫そのお墓で供養することができます。ただし、ペットを埋葬できる霊園は限られており、ペット可の霊園は以下の3つのパターンにわけられます。

ペット可の霊園とは?

  • ペットのみ利用できるペット霊園のお墓
  • 人間と一緒に眠れるお墓
  • 人間が利用する霊園内にあるペット用合祀墓

ペットのご遺骨をお墓に納骨する場合は、これらの3つの中から選ぶ必要があります。これらペット可の霊園は私営霊園に多く、少数ながら寺院が経営する霊園も含まれます。ぜひ、探してみてください。

ただし、納骨堂でも霊園でも、お金がかかるというのがデメリットのひとつです。特に、お墓を建てるご希望があるならば、ペットがまだ元気なうちから検討しておく必要があるでしょう。

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手元供養のメリット、デメリット

そもそも手元供養とは、お墓や庭などにご遺骨を埋骨せずに身近な手元で供養することを言います。

まずは手元供養のメリットとデメリットを解説していきましょう。

手元供養のメリット

  • ペットといつまでも側にいられる
  • 納骨などのコストを抑えられる

手元供養なら、ずっと身近に遺骨があります。
ペットが亡くなったあとも一緒に過ごせますし、ペットも慣れ親しんだ自宅にいることができます。
遺骨の一部をネックレスなどに入れ、肌身離さず持ちびができる点も、手元供養ならではです。
また、手元供養は霊園などへ納骨する供養方法に比べ、費用を抑えることも可能です。
仏壇を含めて仏具を一式揃えようと思っても、高いものを買わなければ4,000円ほどで揃えられます。
手元供養の方法は自由なので、ペットのことを一番知っている飼い主様ならではの方法で供養してあげられるという点も、手元供養のメリットです。

手元供養のデメリット

  • 気持ちの整理がつきにくい
  • ペットロスが長引く場合もある
  • 自分が亡くなった後の管理

手元供養のデメリットは、気持ちの整理がつきにくくなる人がいることと、永久に供養してあげることができないことです。
お墓などに納骨する場合は、次のお墓参りまで間があくため、気持ちの切り替えがしやすくなるものの、手元供養にはそれがありません。手元供養は身近にペットがいるような気持になれます。
しかし、その反面でなかなかペットが亡くなったことを受け入れられず、ペットロスが長引いてしまう場合があります。
また、飼い主自身が入院などで自宅を不在にするような場合、家で供養してあげることができなくなります。
家族に理解がない場合、飼い主様が亡くなったあとご遺骨をゴミとして処理されることさえあるかもしれません。
手元供養には、このようなデメリットもあることをしっかり認識しておきましょう。

手元供養の費用

これまでも少しだけ手元供養の費用について触れましたが、ここで費用についてまとめておきましょう。

仏壇(仏具なし) 3,000円~30,000円
アクセサリー 700円~302,000円
骨壺カバー 1,000円~13,000円
写真たて 500円~35,000円
お線香 600円~800円
粉骨 5,000円~12,000円

手元供養のグッズについて

ペットの手元供養で検索すると、グッズが沢山出てきます。
葬儀会社の中には、手元供養のグッズを扱っている業者も増えています。
しかし、これらのグッズの購入は自由です。グッズがあってもなくても供養はできます。
飼い主様の自由な判断をして頂ければと思いますので、グッズの必要性について解説しましょう

仏壇の必要性

仏壇は、必ずしも必要ではありません。
飼い主様が、仏壇があることで気持ちが落ち着くといった場合は、購入すると良いでしょう。
通販サイトのペット用仏壇には、扉付きやBOXタイプ、ステージタイプなど、さまざまな種類が用意されています。
また、戒名を記した位牌に魂を込めてもらうのも仏教式の決まり事ですが、必ずしも作る必要はないでしょう。(※3)

お供えに適した花の種類

ペットの遺骨に、お供え物を置く方が多いと思います。
お供え物の中でも最もポピュラーなのが、「花」です。
仏壇に供えるお花に「絶対」という決まりはありあせんが、以下の条件が一般的です。

  • 長持ちするもの
  • 適切な「色」
  • トゲや毒、香りが強くないもの

適切な色とは、四十九日までは「白」を基調とした淡い色の花だけを供え、忌明けから明るい色をとり入れると良いでしょう。
白い花には白菊やカーネーションが人気です。

仏花として適切な花の種類は、主に以下の通りです。
通年:菊、カーネーション、百日草
春:キンセンカ、アイリス、スターチス
夏:りんどう、ケイトウ、グラジオラス
秋:ホオズキ、ミソハギ
冬:ストック、スイートピー

仏教では造花やプリザーブドフラワーはあまり良くないとされていますが、生花でなくとも良く、特に仏花に執着する必要もありません。

アクセサリーの必要性

アクセサリーも仏壇と同じく、買わなければいけないものではありません。
ただし、アクセサリーは身に着けておけるため、手元供養の中でもペットを身近に感じることができるアイテムです。
アクセサリーは購入するかどうかはもちろん、自作するか、粉骨を行うかなど、さまざまな選択肢があるため、自由度が高いアイテムでもあります。

骨壺をそのまま置きたくないときは

仏壇やアクセサリーの使用は自由ですが、骨壺に関してはどうしても置く必要があります。
しかし、骨壺をそのまま置いておくのは味気ないですし、見るたびに愛するペットが亡くなったことを思い出してしまう可能性もあります。
そのようなときは骨壺カバーやモニュメントを利用してはいかがでしょうか。
筆者の場合は前述の通り、火葬業者が骨壺カバーをつけてくれていたため、そのまま手を合わせることができました。これが骨壺のままだったらと思うと、倒れたときのことなどを思うと気が気でないですし、何らかの拍子で蓋が開いてしまったりしたら、埃なども入ってしまいます。
こうしたことを考えても、骨壺カバーがあってよかったなと思います。
通販サイトなどを見てみても、ファー生地で作られたものやバスケット型のもの、犬や猫の形をしたものなど様々です。もちろん、オーソドックスな形の骨壺カバーは、カラフルなものから柄物までそろっています。
ご自宅やペットの雰囲気から選べば、きっと良い手元供養になるでしょう。
さらに、骨壺カバーよりも骨壺らしさをなくしたものが骨壺モニュメントです。
動物やお地蔵様の形をしたものや、ちょっとしたアートのようなもの、蓋つきの花瓶のようなものなど色々な種類が揃っています。
お部屋の雰囲気に合わせて利用してみてください。

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手元供養で大切なのは愛するペットへの気持ち

手元供養の方法や費用などを解説してきましたが、一番大切なのは愛するペットへの気持ちです。

どんなにお金をかけて良いグッズを揃えても、手を合わせることがなければ意味がありません。

まったくグッズを買わずに、手持ちの写真と骨壺だけだとしても、毎日手を合わせて話しかけてあげたら、きっとペットは喜びます。

「こうしなければならない」という形がないのが手元供養の良さであり、気を付けなければならないポイントでもあります。飼い主様と同じ数の供養方法があります。どんな形であれ、ペットへの気持ちを忘れず、毎日話しかけてあげましょう。

まとめ

  • 手元供養は、遺骨を埋葬(納骨)せずに、手元に置いておく供養方法
  • 遺骨を骨壺に入れて供養をする、アクセサリーに遺骨を入れ身に着ける方法などがある
  • ペットをいつまでも身近に感じることができる
  • 気持ちの整理がつきにくいという面もある

ペットの場合、納骨が必須ではないため、手元供養が可能です。
しかし、手元供養にもメリット・デメリットがあるため、手元供養を検討している方は、自分やご家族に合った供養方法について、今一度家族全員で話し合いの場を設けることをおすすめします。

監修者コメント
齋藤 鷹一
大森ペット霊堂
前代表 現アドバイザー
特定非営利活動法人SPA
代表理事

自宅で供養をしたいという思いから、手元供養をする方は年々増えています。
しかし、時の流れとともに心に整理がつき骨壷をペット霊園に供養される方もいらっしゃいます。そのタイミングがわかるのは家族様だけです。
火葬をしてからすぐに納骨をしなさいという考えを持ってる人も中にはいらっしゃいますが何年も自宅でお骨を置くことは決して悪いことではありません。ご家族様が選んだことは、ペットさんも喜んでくれるはずです。
自宅にお骨を連れて帰る責任を持って、しっかりと供養してあげてくださいませ。
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参考文献

※1:あなたはペットとお墓に入りますか?令和時代のペット供養はどのように行われるべきか調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000221.000015832.html(参照2021-6-11)
※2:納骨堂利用のルールとは?支払い期限や利用期間はいつまで?
https://www.charnel-etnl.com/columnae/articuli-0010.html(参照2021-6-3)
納骨堂の永代供養の期間について
https://www.nokotsudou.com/column/role/time.php(参照2021-6-3)
※3:仏壇とは | 仏壇本来の役割と意味
https://www.yoriso.com/sogi/butsudan/(参照2021-6-3)

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この記事の執筆者
執筆者

竹田 恵氏

ペットシッター士
ライター

竹田 恵氏

ペットシッター士
ライター

2017年よりライターとして活動中。子供の頃から動物好きで、猫、ハムスター、うさぎの飼育経験あり。現在はシーズー犬と一緒に暮らしている。犬は他の動物と比べて人間と密な生活になるため、ペット関係の資格を取得した。

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