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ペットの介護

2021.12.17

2023.09.11

老猫介護を楽にするコツ!基本のケア方法から寝たきり・病気のサポートまで徹底解説

老猫介護は爪切りやトイレの介助、食事の工夫、点滴などやることがたくさんあります。決して一人で行おうとせず、周りの人や病院、ペット介護施設などの協力を求めましょう。この記事では、介護の方法や周りとの介護のシェア、寝たきりの猫への対応などを解説しています。

この記事の監修者
監修者

増田 国充氏

ますだ動物クリニック院長 / 獣医師

増田 国充氏

ますだ動物クリニック院長 / 獣医師

獣医師、防災士、2001年北里大学卒
2007年ますだ動物クリニック開院。診療に東洋医療科を加え、鍼灸や漢方による専門外来を実施。運動器疾患に対して鍼灸による治療を積極的に取り入れ、県内外から症例に対応する。また、鍼灸・漢方等で国内外で講演を実施。動物看護系専門学校非常勤講師兼任。

愛猫の最期については考えたくないものですが、必ず来る愛猫の老後についてはお互いの幸せな生活のために一度考えておきたいことのひとつです。

猫の老後は、食器や食事の内容の変更、清潔を保つためのお世話、排泄のサポート、爪や体毛のお手入れなどやることがたくさんあります。

今回は猫の老後の生活について、ポイントごとに確認していきましょう。

愛猫の変化を見逃さない、猫の老化のサインとは

猫の老化はゆっくりやってきます。
老化を見逃さないためにも、以下のようなサインがあったら老後の生活や介助・介護の準備をしましょう。(※1)

  • 遊ばなくなり、動かずにじっとしていることが長くなる
  • 階段やキャットタワーの昇り降り、ジャンプをしなくなる
  • 自分でグルーミングをすることが減り、毛艶が鈍くなる
  • トイレの回数が増え、失敗も多くなる
  • 顔の周りに白髪が出てくる(白い猫だとわかりにくい)
  • 口臭や体臭がきつくなる
  • 筋肉が減って痩せてくる、あるいはお腹が垂れてくる
  • 寒がるようになる
  • 水をあまり飲まなくなる

老猫介護の方法

少しでも介護が必要に思えてきたら、まず簡単なところから始めましょう。

爪切り

猫が歳を重ねると足腰が弱り、あまり動かなくなります。すると、動くことで自然と擦れていた爪が長いままになりがちです。
爪が伸びた状態が続くと、肉球に爪が刺さってしまい出血や痛みを伴うことがあります。

そればかりか、靭帯の張力がなくなることで爪の収納ができなくなり、ずっと出っぱなしになることもあります。この状態は猫にも飼い主にもとても危険です。身体をかきむしることもあるため、爪の手入れをしてあげてください。

トイレ

トイレまでの通路は歩きやすいように物をどかし、滑り止めを敷いて段差をなくしましょう。

老猫はトイレが近くなるので、寝ている場所の近くにトイレを置いてあげてください。
そして、普段使っていた場所のトイレはそのままにして、新しいトイレと利用中のトイレの2台体勢ならなお安心です。

トイレは底の浅いものに変更し、出入りがしやすく、広いものにしてください。
ただし、猫は新しいものを嫌うことがあります。しばらくは古いトイレと併用するのも良いでしょう。
また、どうしても底の浅いトイレに抵抗があるときは、スロープを用意してあげてください。
トイレまで歩けない状態のときは、定期的にトイレに連れていってあげましょう。

お尻が汚れているときは、拭いてあげてください。

食事

フードは老猫用のものに変えるだけではなく、ぬるま湯でふやかすかウェットフードを取り入れましょう。消化をしやすくなると同時に、水分補給にもなります。

そして、老猫は前傾姿勢が負担になるので、食器を台の上に置いてやや高めにしてあげましょう。そうすると食事しやすくなります。
老齢になると様々な病気にかかりやすくなります。食事療法が必要となる場合がありますが、その食事の量や回数、与え方が指示されている場合は、その指示通りに与えるようにしましょう。

飼い主が直接手やシリンジで食べさせなければならないときは、事前に爪を切ることを忘れないでください。(※2)

ベッド

猫も人間と同じで、寝る時間が増えると体に負担になりがちです。クッション性の良いベッド(寝床)にしましょう。夏はエアコンの風が当たらないようにしつつ、日が当たりすぎないようにしてください。冬はペット用保温マットなどを使いつつ、低温やけどには十分気を付けましょう。

そして、清潔を保てるように、ベッドの上にタオルやシーツなどを敷いてこまめに洗ってください。
猫が他の場所にいるときは、ベッドごと天日干しをすることも大切です。

加えて、ベッドの安全性も見直しましょう。
若い頃は高い場所を好む猫ですが、老猫は高いところに登る力が落ちています。
高い位置にあったベッドを床におろし、出窓などのお気に入りの場所への出入りは簡単にできるように、段差などを作ってあてましょう。

ブラッシングやタオルウォッシュ

老猫はセルフグルーミングが減り、抜け毛やフケなども多くなります。まめなブラッシングやタオルウォッシュが必要です。

ポイントをまとめておきましょう。(※3)

老猫の清潔さを保つためのポイント

  • 長毛種は毛玉などに注意をし、力を入れすぎず、やさしくブラッシングする
  • タオルはぬるま湯で温め、口の周りやお尻を念入りに拭く
  • 目ヤニは濡らしたタオルやガーゼでやさしく拭きとる
  • 歯ブラシが難しいなら、指にタオルを巻いて拭く
  • 耳はイヤークリーナーで目に見える範囲だけを拭き、綿棒や耳かきは使わない
  • 口臭がひどくよだれもひどいときは歯周病の可能性があるため、早めに動物病院を受診する

安全対策

老猫の中には目が弱くなり、色々なところにぶつかって歩く子がいます。
そのような状態には、ケージや柵を使うことが安全対策になります。

しかし、ケージに入ることが大きなストレスになるなら、外出など、飼い主の目が届かないときだけ入れてあげてください。
ケージは直射日光や冷房の風が当たるところを避けて、快適な場所に設置しましょう。

また、ケージは粗相がひどい際の対策にもなります。ケージを嫌がらない子なら、考えてみてください。
安全対策として、柵を増やすことも考えましょう。

そして、キャットタワーを使っている飼い主様は、猫が8歳くらいになったら、老猫用キャットタワーに変更しましょう。

キャットタワーから落ちて怪我をしたなどの理由でキャットタワーをやめてしまうと運動不足になり、老後に必要な筋肉もなくなってしまいます。老猫用キャットタワーはたくさん売っていますので、色々調べてみてください。(※4)

監修者コメント
増田 国充
ますだ動物クリニック院長/ 獣医師

意外に知られていないことの一つとなりますが、運動能力に長けた猫も加齢に伴い高い確率で関節炎を発症することが明らかになっています。強い痛みや跛行(びっこ)といった変化には乏しいものの、高いところに登れなくなったり、動きが緩慢になっているようであれば、関節炎が存在している可能性があります。早期の発見で、その進行を抑制することができます。ひいては猫にとって心身のストレス軽減につなげることができます。シニア期に入ったら、この関節炎以外にも様々な加齢による影響が現れ始めます。定期的な健康診断で、健康寿命を延ばすためのお手伝いをお願いいたします。
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主治医と相談

困ったこと、わからないことがあったら獣医師と相談することも大切です。

例えば、ベッドのクッション性をよくしすぎて足が引っかかる、爪切りの頻度、排便補助の仕方、ごはんについてなど、介護が始まると色々なことが不安になります。

ネットで調べることもできますし、図書館などで飼い方の本を見直すことも良いでしょう。しかし、その子のことを知っているのは飼い主様と主治医だけです。

電話でも良いので、主治医に相談することをおすすめします。

点滴

老猫は毎日の点滴が必要になることがあります。
点滴の方法は主治医に教わりますが、家庭によって環境が違うため、うまく対応できないことも多々あります。

点滴は高いところに吊るさないと液体が落ちてきません。
筆者の家では猫がいつも寝ている真上に点滴を吊るすことができず、斜めになってしまい、なかなか液体が落ちてきませんでした。
そのことを主治医に相談し、工夫をすることでうまく液体が落ちるようになりました。

どんな些細なことでもまずは主治医に質問をしてみてください。

老猫介護で飼い主の負担を減らすには

ここからは老猫の介護で、飼い主様ひとりだけに負担が偏らないよう工夫をすることと、手分けをすることを考えていきます。

おむつの使用

おむつの使用を渋らないことです。

老猫は自分でトイレに行けなくなることも、トイレが間に合わなくなることもあります。
漏らしてしまうととても不潔ですし、臭います。
濡らしたくないものに尿がかかることも考えられますし、掃除や洗い物が増えるのも負担です。

仕事で居ない時間帯や家族が出払う時間帯、疲れて寝たいときなどは、ためらわずにおむつを使用しましょう。

点滴や爪切りは病院で

老猫の介護で一番負担がかかるのが点滴です。
なぜなら、かなり長い時間針の様子などを見ながら終わるのを待つ必要があるからです。

それも毎日なので、かなり身体的・時間的な負担になります。

そこで、疲れたときや時間がないときだけでも、動物病院で点滴をしてもらうことをおすすめします。
ついでに爪を切ってもらえばなお、手間が省けます。

動物病院で点滴をしている時間は休めますし、飼い主様ご自身が連れていかなくても、家族でも問題ありません。

仕事をしている間に誰かに連れて行ってもらって点滴が終わっていれば、かなり負担が軽減します。

ブラッシングは誰にでもできること

ブラッシングやタオルウォッシュは誰にでもできることなので、家族に頼んでみても良いでしょう。

家族にも愛猫の老いを感じられる機会でもあります。ぜひ一緒に介護をして、色々なことを話し合ってみてください。
やさしくゆっくりとブラッシングしてあげること、皮膚に異常がないか確認しましょう。

ペットの介護施設をうまく利用する

数は多くありませんが近年ペットの介護施設(老犬・老猫ホーム)が誕生しています。
認知症で介護が辛い、排泄の世話が難しくてできないなどの理由があると、お互いが不幸になってしまいます。

仕事をしている平日だけ預けて、休みの日だけ連れ帰る方もいらっしゃいますので、ひとりで悩まず、まずは探してみてください。(※5)

寝たきりや病気の猫ちゃんにとって快適な生活とは

次に、寝たきりや病気の猫ちゃんの生活について考えましょう。

少量でも栄養がしっかり摂取できる食事

まずは食事です。

寝たきりだと当然食欲が落ちます。それに加えて顎の力が落ちることで、固いものが噛めなくなることもあります。呑み込めなくなる子も中にはいるので、食事には工夫が必要です。

シニア用のフードに変えることはもちろん、小さめで柔らかいフードにしてください。可能なら、それをさらにぬるま湯でふやかしてあげましょう。
フードを切り替えるときは一気に変えず、少しずつ新しいフードを今までのフードに混ぜていってください。

1度に食べられる量が減ったら、食事の回数を増やすか、少量でも栄養が摂取できるフードに切り替えましょう。

ただし、食べ過ぎると肥満になるので、獣医師の先生と相談して老猫の状態に適切なフードを紹介してもらうことをおすすめします。

食事に介助が必要なときは、できるだけ普段食べていたときの状態(お腹が下で背中が真っすぐ)に体を維持し、少しずつあげてください。
シリンダーを使うとよりあげやすくなりますが、無理に食事をさせると逆に辛くなる子もいます。先生とよく相談してください。(※6)

マッサージで毎日ケアを

老猫は血行が悪くなるので、身体全体をマッサージしてあげましょう。

このとき、痛がる箇所があればすぐに中止し、先生に相談してください。皮膚の状態を確かめながら行うとより効果的です。

マッサージをするときは、やさしく触れてあげましょう。強く行うと逆効果になります。
老猫にとっては、飼い主様とのスキンシップが何よりの喜びです。できるだけ毎日やってあげてください。

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介護とペットロスについて

老猫の介護が長いほど、人はペットロスになりがちです。
もしものときのことは考えたくありませんが、介護日記(エンディングノート)をつけておくと、ペットロスの軽減が期待できます。

エンディングノートはインスタやツイッター、ブログなどに写真をあげるだけでも十分効果的です。ペットロス予防の一助として有効利用してみてください。

まとめ

  • 老化のサインがあったら、老後の生活や介助・介護の準備をする
  • 爪切り・トイレ・食事・睡眠・ブラッシングで介護が必要になる
  • 介護をしていく中で不安やわからないこと、点滴の問題点があったら獣医師に相談する
  • 飼い主様の負担を減らすよう、おむつや動物病院、ペットの介護施設をうまく利用する
  • 寝たきりや病気の猫には、食事の工夫や毎日のマッサージを忘れずに
監修者コメント
増田 国充
ますだ動物クリニック院長/ 獣医師

愛猫が老いると、いままで何気なくできていたことが困難になり、それがおうちの方の解除を必要とする場面が増えていきます。特に猫は高齢になると慢性腎臓病を発症する可能性が非常に高くなります。それに合わせて体重減少や食欲減退、動物病院への通院の頻度も増えることが予想されます。猫自身も不自由を感じる場面が増えていきます。おうちの方に極度の負担とならないよう、かかりつけの獣医師あるいは動物病院スタッフと連携をとって、ストレスが軽減できるような余生を過ごせるようにしてあげたいものです。
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参考文献

※1:猫の老化と猫の介護 - 猫ちゃんにはどんな変化が起きるの
https://www.rakuten-ssi.co.jp/column/cat36/post_51.html
※2:猫に強制給餌をする正しい2つの方法
https://nekochan.jp/training/article/2011
※3:老猫の介護!寝たきりになっても快適に過ごすコツ
https://pet-tabi.jp/weblog/rouneko-kaigo/
※4:老猫にケージは必要?介護の時にあるといいもの
https://nekochan.jp/healthcare/article/4377
※5:「老犬・老猫ホーム」の需要拡大 ペット長寿化で介護が負担に
https://kahoku.news/articles/20210914khn000035.html
※6:老猫の介護の仕方。食事・トイレ・環境作りのポイント
https://www.rouken-care.jp/column/20200320/

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この記事の執筆者
執筆者

竹田 恵氏

ペットシッター士
ライター

竹田 恵氏

ペットシッター士
ライター

2017年よりライターとして活動中。子供の頃から動物好きで、猫、ハムスター、うさぎの飼育経験あり。現在はシーズー犬と一緒に暮らしている。犬は他の動物と比べて人間と密な生活になるため、ペット関係の資格を取得した。

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