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ペット保険

2023.06.22

2023.09.11

ペット保険での後悔は加入・非加入に限らない?保険の必要性を解説

ペット保険で後悔しないために確認するポイントをご紹介します。ペット保険への加入は飼い主の義務ではありません。加入しておけば治療費の負担が減りますが保険への理解が足りず保険金を請求できないことも…後悔するケースを知って加入・非加入を検討しましょう。

ポイント

ペット保険の後悔は、加入をしてもしなくても起こり得ます。
飼い主が正しい知識を持って選択をすれば後悔を減らすことができます。保険選びの際のポイントや、ペット保険で後悔するケースを確認し、自分に合った選択をしてください。

ペット保険は加入をしても後悔する?

ペット保険は、加入をしてもしなくても後悔はつきものです。
ただし、加入をしないで後悔をする方が、ペットの命に関わることが多いと言えるでしょう。
ペットの医療費は原則全額自己負担であり、手術が必要な病気や通院が必要な病気にかかってしまった場合は高額の医療費が必要になるからです。

次の章から、それぞれの後悔したケースを確認します。

ペット保険に加入をしないで後悔したケース

まずはペット保険に加入をしないで後悔したケースを確認しましょう。

病気になって病院に連れて行ったら高額な医療費を請求された

最も多いのがこのケースになります。
ペットの病気にも人間と同じ様に、入院や手術が必要な場合があります。
筆者の犬は珍しい病気にかかってしまったため入院と輸血をし、合計で2,500,000円かかったことがあります。

定期的な通院が必要になってしまった

ペットも慢性疾患にかかる可能性があります。
これは年齢に関わらず、どのようなペットにも有り得ることです。

高齢猫の腎臓病も慢性疾患と言えますし、筆者の犬がかかった病気も再発可能性があるため、一生薬を飲まなければなりません。

他にも、ガンや皮膚炎、心臓病、整形外科的疾患、アレルギー、てんかんなどでも定期的な通院が必要です。

治療の選択肢が狭まってしまった

ペット保険に入っていれば医療費の心配が減るため、治療の選択肢が増えます。

筆者の犬の場合も最初に使った薬が合わず、途中から治療方針を変更しました。
そのため、本来なら1,000,000円ほどで済むはずが、2,500,000円もかかってしまいました。保険に加入していたので高額の治療を選択することが出来たのです。

高齢になってから病気が増えてしまった

筆者は猫を飼っていましたが、この猫のときがまさに、このケースに該当します。
人間もそうですが、ペットも高齢になると病気が増えるため、医療費がかかります。
特に猫は腎臓を患うことが多く、病気によっては、毎日点滴が必要になり医療費がかさみます。
なぜ毎日点滴が必要なのかというと、猫の腎臓病では体内の老廃物や毒素をためないことが治療のひとつだからです。毎日点滴をすれば、脱水予防と共に体内の水分を増やすことで排尿を促し、老廃物や毒素をからだの中から出すことができます。※1

筆者の場合はこの点滴を購入し、自分で猫に点滴をしていました。自分でできない場合は毎日動物病院に通院し、点滴をしてもらう必要があるため、時間とお金がよりかかることになります。

筆者の猫はこの腎臓病に加えて目も見えなくなり、入院も経験しました。当時通院だけでも月に30,000~40,000円かかっていたため、大変な思いをしました。

それまでひとつも病気をしなかったため、保険に加入している友人からペット保険を勧められても断ってしまい、後から後悔をしたことを覚えています。

高齢や病気をしてから検討をしても遅かった

人間の医療保険も同じですが、ペットの場合も既往歴や年齢により保険に入れないことがあります。
なぜなら、保険会社からすれば保険金を支払うリスクが高くなるからです。

ペット保険の加入を検討するならば、ペットがまだ若くて健康なうちにしておきましょう。

他人や他のペットに噛みついてしまって賠償金を請求された

どのペットにも有り得ることですが、人やペット相手に噛みついた、ひっかいた、などで傷を負わせた場合はもちろん、物を壊すなどの場合も賠償金を請求されます。

こうした賠償金に関しても、ペット保険で補償されることがあります。
中には特約になっていることもあるので、ペット保険選びの際に確認をしておきましょう。※2

ペット保険に加入をして後悔するケース

ペット保険に加入をしたばかりに後悔をしてしまうケースもあります。
それは以下のような内容です。

健康なペットで保険を使わなかった

ペットによっては一生涯健康で、ペット保険を使わずに済むこともあります。
これは大変喜ばしいことである反面、お金を払った飼い主からすると複雑かもしれません。
しかし、保険はあくまでも保険です。何事もなく済んだ方が良いのだと、切り替えましょう。
筆者の猫や犬は、大きな病気ばかりしたので、健康なペットを飼えることはとても幸せなことだと心から感じます。

選び方を間違えてしまった

ペット保険は、補償の対象となる病気が決まっています。
これは、商品により違うため、どのペット保険がどの病気に対応しているかを事前に確認する必要があります。特に、飼育しているペットがかかりやすい病気がある場合は、その病気に対応したペット保険を選ぶ必要があります。

筆者の犬が罹患した病気も、ペット保険によっては補償の対象外でしたが、筆者が選んだペット保険は対象だったので、安心して治療ができました。

ペットが罹患する病気が保険金支払いの対象外になるとは限らないものの、万が一対象外だった場合は、大きな病気程後悔につながります。事前に確認をしてから加入しましょう。

また、ペット保険は原則1年ごとに更新をします。
その際に、以下のような内容があると、保険料を上乗せされることもあれば、契約の更新を断られることもあります。
中には、特定の病気には保険金が支払われないという「不担保の特約適用」などの条件がつくこともあります。
更新条件はペット保険によって違うので、加入前に確認をしておきましょう。

  • たくさんの保険金を請求している・補償額を使い切った
  • 重篤な病気にかかっている
  • 病気が治っていない
  • ペットの年齢がペット保険の年齢制限に達した
  • 保険料を滞納している

※3.4

補償内容を理解できていなかった

ペット保険の多くは、狂犬病やワクチンを含めた各種予防接種や避妊去勢手術、健康診断は、補償の対象外です。

他に、妊娠出産に関わる費用や、自然災害によるけが、故意に負わせたけがなども補償の対象外になるケースが多いです。

保険金が出ると思っていたら出なかった、というケースは後悔につながります。※4

病気になってから加入したら補償されなかった

これは、人間の保険にも言えることですが、加入前のけがや病気、先天性の病気は補償の範囲外です。
ただし、先天性の病気については、ペット保険加入後に発見された場合は補償の対象になるペット保険もあります。※5

また、ペット保険の加入には審査があります。
加入前に病気をしている場合は必ず告知をしてください。告知をすれば加入できることも多いですが、加入前のけがや病気は補償されません。

補償してほしいがために既往歴を虚偽報告した場合も、保険金の支払い対象にはなりません。

思っていたより保険金が少なかった

ペット保険には免責金額と呼ばれる「自己負担額」があります。
例えば、「免責金額20,000円」のペット保険に加入していて、猫が腎臓病になったとします。
動物病院に支払ったお金は29,000円だったとすると、保険金の対象になるのは「9,000円」だけです。

このように、自己負担額が多いペット保険程保険料は安い傾向にあるものの、支払われる保険金も安くなってしまいます。

また、この免責金額は保険会社によりさまざまですし、プランによって違う場合もあります。

この免責金額は、保険会社が補償する額が、「医療費の70%」「医療費の50%」という記載になっている場合もあります。※5

ペット保険で後悔しないために確認するポイント

ペット保険に関する後悔は、加入せずに後悔する方がよりペットの命と飼い主の経済的負担に関わる内容であることがわかります。
動物病院に通っていると、高齢のペットを抱えている飼い主がお金の心配をしているシーンをよく見かけます。
例えば、毎日点滴が必要になった場合、飼い主自ら点滴をしてあげることが出来ない場合は、動物病院が休みの日も休日診療費の支払いをした上で点滴を行わなければなりません。そのお金がなく、動物病院が休みの日は点滴を断っている飼い主もいました。
このように、ペット保険に加入をせずに後悔するケースは、ペットの命と飼い主の経済的負担両方にのしかかってきます。ペット保険に加入をしておけば、万が一ペットに高額な医療費が必要になった場合、飼い主が受ける経済的な不安を解消できます。

では、加入してから後悔することを減らすにはどうすれば良いのでしょうか?

加入条件の確認

まずは、飼育しているペットが加入できるペット保険かどうかを確認してください。
犬と猫しか加入できないペット保険も多いです。※6

次に、ペット保険の契約条件を確認します。
主に、年齢と健康状態が該当します。

例えば、「年齢が生後満50日から12歳11カ月までであること」※6
「日本国内のご家庭で飼育しており原則として健康な生後45日〜満7歳」※7
「過去に以下の病気と診断されていないこと」などと記載されています。※6

中には、8歳からのシニアにしか入れないペット保険もあるので、こうした条件面は必ず確認をしてください。※8

寿命を全うするまで加入できるかを確認

加入時の条件だけではなく、更新時の条件についても確認してください。

加入後に発症したけがや病気を理由に契約の更新を断ったり、更新に条件をつけたり、更新可能限度年齢が決まっていたりといったペット保険は避けてください。

必ず、終身で継続できて、病気やけががあっても更新ができるペット保険を選びましょう。
※7

補償の範囲を確認

前述の通り、ペット保険には補償の範囲があります。
Aペット保険では補償されるのに、Bペット保険では補償されない病気もあります。

まずは、飼っているペットがなりやすい病気をチェックしてからペット保険を選んでください。その際は、必ず犬種、猫種などで検索をしましょう。

また、通院・手術・入院すべてが補償されるペット保険ばかりではありません。
中には通院を含まないものもありますので、こうした面も必ずチェックをしてください。※8

限度日数や免責金額を確認

ペット保険は免責金額(補償割合)や年間最高補償額、通院や入院、手術それぞれに対する日額上限(手術の場合は支払限度)、限度日数が決まっています。

特に、契約者が必ず自己負担する金額である「免責金額」があるものの保険の場合、飼い主が負担する医療費があることと、その負担金の割合はペット保険やプランごとに違うことを覚えておいてください。

保険料の上がり方を確認

ペット保険の中には、ペットの年齢が上がるにつれ、保険料があがるものが多く存在します。
ただし、ある一定の年齢に達した後は保険料が据え置きになるペット保険もあります。
※2.7

こうしたペット保険の場合の注意点は、ある一定の年齢以降の保険料は問い合わせをしなければわからないペット保険もあることです。※9
このような記載は小さく書かれていることもあるので、保険料の説明はよく読んでおいてください。

また、年齢があがっても保険料が一生変わらないペット保険も存在します。
できればこうしたペット保険を選ぶ方が安心して利用できるでしょう。

保険金請求の仕方を確認

保険金請求の仕方は、保険会社によりさまざまです。

人間の健康保険証のように、動物病院の窓口でカードを見せれば保険金分を差し引いてくれるものもあれば、診療明細書と申請書類をまとめて送付するタイプもあります。
さらに、最近では診療明細書の写真をアプリで送信するタイプのペット保険もあります。※10

簡単な申請ができるペット保険ほど、補償内容と保険料をよく確認してください。
筆者が加入しているペット保険は、診療明細書と申請書類をまとめて送付するタイプです。
申請書類には獣医師のコメントとハンコが必要です。
また、診療明細書には傷病名と薬の名前も必要なので、飼い主と獣医師双方の負担が大きいと感じます。
反面、補償には満足しています。

こうした良し悪しは人それぞれなので、自分に合ったタイプのペット保険を選ぶことが大切です。

まとめ

  • ペット保険に加入をしないで後悔したケースは、「定期的な通院が必要になってしまった」「治療の選択肢が狭まってしまった」などの医療費、経済的な理由が多い。
  • ペット保険に加入をして後悔するケースは、「選び方を間違えてしまった」「補償内容を理解できていなかった」加入者の理解不足よるものが多い。
  • ペット保険で後悔しないために確認するポイントは、加入条件・更新条件・補償の範囲・限度日数・免責金額・保険料の上がり方・保険金請求の仕方など多岐にわたる。
  • ペット保険の加入・非加入は飼い主がきちんと正しい知識を持って、自分に合った選択をする必要がある。

よくあるご質問

  • Q

    ペットの治療費は何割負担ですか?

    A

    人間とは違い、ペットの治療費は原則全額自己負担です。

  • Q

    ペット保険の保険料はずっと一緒ですか?

    A

    保険にも寄りますが、中にはペットの年齢が上がるにつれ、保険料も上がるタイプのものもあります。

  • Q

    ペット保険はいつでも入れますか?

    A

    年齢や健康状態など、加入条件があります。

参考文献

※1:慢性腎臓病(慢性腎不全)
https://hospital.anicom-med.co.jp/arm-center/owner/disease/ckd/(閲覧日:2023/6/15)
※2:ペット保険「うちの子」の保険料・割引・特約
https://www.ipet-ins.com/products/uchinoko/fee/(閲覧日:2023/6/15)
※3:ペット保険はいらない?貯金とどちらが良い?後悔しないための知識を徹底解説(2023/3/16)
https://my-best.com/articles/313(閲覧日:2023/6/15)
※4:ペット保険で後悔したこと3つを解説!実際の体験談と選び方も紹介(2023/4/19)
https://moffme.com/article/764#i-3(閲覧日:2023/6/15)
※5:ペット保険「うちの子」の補償内容
https://www.ipet-ins.com/products/uchinoko/compensation/(閲覧日:2023/6/15)
※6:ペッツベスト少額短期保険株式会社
https://www.pets-station.info/company_petsbest(閲覧日:2023/6/15)
※7:げんきナンバーわんスリム
https://www.petfamilyins.co.jp/slim/(閲覧日:2023/6/15)
※8:高齢でも入れるペット保険「どうぶつ健保しにあ」
https://www.anicom-sompo.co.jp/products/senior/(閲覧日:2023/6/15)
※9:保険料を調べる|月々1,600円~ ペット保険なら【au損保】
https://www.au-sonpo.co.jp/pc/pet/premium.html(閲覧日:2023/6/15)
※10:「いぬとねこの保険」の日本ペット少額短期保険株式会社
https://www.nihonpet.co.jp/landingpage/lp9/(閲覧日:2023/6/15)

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この記事の執筆者
執筆者

竹田 恵氏

ペットシッター士
ライター

竹田 恵氏

ペットシッター士
ライター

2017年よりライターとして活動中。子供の頃から動物好きで、猫、ハムスター、うさぎの飼育経験あり。現在はシーズー犬と一緒に暮らしている。犬は他の動物と比べて人間と密な生活になるため、ペット関係の資格を取得した。

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