2023.06.22
2023.09.11
ハムスターを飼う際に必要な費用は?かかりやすい病気や飼い方を解説
ハムスターを飼う際に必要な費用は、初期費用と毎月の費用、生涯費用に分かれます。それぞれの内約とともに、いくらかかるかを解説します。また、ハムスターの寿命やかかりやすい病気やけが、飼育時のポイントを解説。
ポイント
ハムスターの初期費用は40,841円です。1カ月にかかる費用は2,491円、生涯費用は130,517円です。ただし、ここには医療費は入っていません。なぜなら、同じ病気でも獣医師やハムスターの個体により診察代が違うからです。また、ハムスターを飼う際の注意事項は、室温管理、繁殖力が強いこと、同性同士でも多頭飼育を避けること、小動物を診られる動物病院が近所にあるかなどです。
この記事の計算で使うハムスターの条件
- ハムスターの種類:ゴールデンハムスター
- 飼い方:1匹で生涯飼育
- 寿命:3歳(平均寿命)※1
ハムスターを飼う初期費用とその内約
ハムスターを飼う際は、まずいろいろな備品と消耗品をそろえる必要があります。
最初から必要になる備品と消耗品の費用を記載します。
ハムスターの生活必需品の金額は、通販サイトで人気のものの値段を参考に記載しました。
ケージ | 9,978円 |
---|---|
給水器 | 1,805円 |
食器 | 1,809円 |
床材 | 539円 |
回し車 | 7,211円 |
ハウス | 2,242円 |
トイレ | 1,350円 |
砂浴び用バス | 436円 |
かじり木 | 13,350円 |
トイレ砂 | 1,200円 |
砂浴び砂 | 290円 |
食事(フード) | 631円 |
これらを合計すると、ハムスターに必要な初期費用は、40,841円です。
また、トイレについては、覚えないハムスターやトイレの場所を変更してしまうハムスターも中にはいますが、ゴールデンハムスターは比較的トイレを覚えやすい傾向にあります。
トイレの中にトイレ用の砂と、尿のにおいがついた床材を一緒に入れておくと良いでしょう。※2
ハムスターにかかる1カ月の費用とその内約
ハムスターにかかる1カ月の費用は、合計で2,491円です。
内訳は以下のとおりです。
- 食事:1,262円
- トイレ砂:400円
- 床材:539円
- 砂浴び砂:290円
食事
大手通販サイトで人気が高いフードの1日の供給量は、体重100gあたり約10~15gを食べ残さない程度に与えます。
ゴールデンハムスターの体重は、オス85~130g、メス95~150gなので、100gとして計算します。※3
毎日15g食べたとして、このフードは300g入っているため、20日間食べられます。
そのため、ハムスターにかかる食費は多くて631円×2の1,262円です。
ただし、このフードはペレットです。これに付随して、牧草やおやつなどを与える必要があります。
トイレ砂
ハムスターは毎日トイレを掃除する必要があります。
大手通販サイトで人気のトイレ砂は、3個パックで1,200円です。
トイレの大きさなどにより違うため、1度に使うトイレ砂の量ははっきりしませんが、一袋600gなので、1カ月で使い切ると仮定すると400円の出費です。
床材
床材は、1~3日に1回のペースで交換することをおすすめします。
1回で使う量はケージの大きさなどにより変わります。
大手通販サイトで人気の床材は400g入りなので、1カ月で使い切ると仮定して539円を計上します。
砂浴び砂
砂浴び砂(バスサンド)は、3~4日に1回新しい砂に交換をしましょう。ただし、ハムスターが粗相をすることもあるため、その場合は汚れた分だけを新しい砂に交換する必要があります。
砂浴び砂の量は、受け皿の半分くらいの深さになる程度が適量です。受け皿の大きさによって使う量が変わるため、使用量は飼い主それぞれだと言えます。
そのため、1カ月のうち新しい砂に交換する回数は9回程度、それに加えて粗相をしたときに少量交換することになります。
正確な使用量はわからないものの、1度の砂の交換に100g使用すると仮定します。
大手通販サイトで人気の砂浴び砂は1kg入り290円なので、ちょうど1カ月で使い切る程度になります。
ハムスターにかかる生涯費用
ハムスターにかかる1カ月の費用は、2,491円です。これを1年にすると、29,892円です。
この記事で扱うハムスターの寿命は3歳なので、3年分で89,676円です。
これに初期費用の40,841円を足すと、130,517円です。
これが、ハムスターにかかる生涯費用です。
ハムスターの寿命とかかりやすいけがと病気
飼育することができるハムスターは多数ありますが寿命はおおむね2~3年です。※1
犬や猫といったペットには、ワクチン接種がありますが、ハムスターには特にありません。ただし、飼育し始めた際はもちろん、定期的な健康診断を行うことで健康で長く飼える可能性が広がります。※4
そこで、この記事ではハムスターがかかりやすい疾患について解説しておきます。
骨折
ハムスターの体重は軽いものの、実は骨折をしやすい動物です。
ハムスターの骨はもろく、ケージや金網から落下しただけで骨折をしてしまいがちです。
特に、ハムスターを遊ばせる際は注意をしてください。※5
腫瘍
ハムスターは腫瘍にもかかりやすい動物です。
原因はさまざまですが、遺伝や食事、年齢などが考えられます。腫瘍によっては外科的手術をすることもあります。※5
不正咬合
ハムスターの前歯は伸び続けます。正常な形や長さを保つには、硬い牧草やかじり木などを噛むことが必要です。
しかし、金網などより硬い物を噛んだ際や、高いところから落ちで顔を強打した際、歯が伸び続けてしまった際は不正咬合となり、食事や飲水が困難になります。
巻くように前歯が伸びてしまい、上あごに刺さるケースや、歯が折れて出血するケースもあるほどです。※6
ハムスターに与える食事はペレットのような柔らかいものや野菜ばかりではなく、硬い牧草を与えつつ、かじり木を与えてください。
そして、金網状のケージをやめて、水槽型にしてください。※5
頬袋脱
ハムスターには頬袋があります。
これが口外にはみ出してしまう病気が頬袋脱です。
原因は食べ物や腫瘍の刺激が粘膜の炎症を起こすためです。
早期に気づけば治療ができますが、ハムスターが自分で頬袋をしまってしまうため、気づきにくい病気です。
ハムスターをよく観察し、病気の早期発見に努めてください。※5
頬袋の炎症・膿瘍
頬袋の炎症・膿瘍はその名の通り、頬袋が何らかの原因で傷つき、炎症を起こした状態のことを言います。
硬すぎる食べ物や、とがった食べ物を与える際は、注意をしてください。※5
ニキビダニ
ニキビダニは、さまざまな動物の肌に付着しています。もちろん、ヒトやハムスターの肌にも付着しています。
ハムスターの免疫力が低下することによって、脱毛症状が現れます。※5
ウェットテイル
ウェットテイルは、衰弱死をする可能性がある危険な病気です。
症状は下痢で、常にお尻から尻尾までがぬれている場合は、ウェットテイルを疑います。※5
ハムスターの飼育時の確認事項
次に、ハムスターを飼う際に重要なポイントを確認しましょう。
室温管理
ハムスターは室温の変化に敏感です。寒さにも暑さにも弱いため、家を空ける際も室温には気を付ける必要があります。
常に室温20℃、湿度50%くらいを保ってください。※7
繁殖力が強い
ハムスターは繁殖力が強い動物です。※8
筆者も小学校1年生の頃に、オスとメスを1匹ずつ飼育し始めたら、この子達の子孫が6年間生き続けました。
長年ハムスターを飼育する用意や気持ちがない際は、番での多頭飼いを避けてください。
また、ハムスターの場合、同性同士での多頭飼育もおすすめできません。
ハムスターは野生では単独行動をする生き物で、群れを作りません。
そのため、縄張り意識が強く、自分以外の相手に対して容赦しません。
それは、血のつながりや性別は関係ありません。
筆者が飼っていたハムスターは全員血縁でしたがけんかが絶えず、朝起きたら血を流して死んでいることもありましたし、赤ん坊が噛まれて死んだこともありました。
あの頃筆者に知識があれば、ケージをわけて飼育したのにと、後悔しかありません。
特にゴールデンハムスターは縄張り意識が強い傾向にあるため、多頭飼育をしたいときは同性同士でもケージをわけてください。※9
小動物を診られる動物病院が近所にあるか
これはどのペットを飼うときにも言えることですが、該当のペットを診てくれる獣医師が近くにいることが飼育条件です。
犬や猫ならどの動物病院でも診てもらえますが、小動物を診られるかどうかは獣医師次第です。
近くに動物病院がある際は、まずハムスターを診察できるかどうかを聞いてみてください。
近所にハムスターを診られる獣医師がいない場合は、検索範囲を広げるか、飼育そのものを検討することをおすすめします。
脱走防止
ハムスターはとても脱走をしたがります。特にゴールデンハムスターはその傾向がみられます。※10
筆者もハムスターを飼育した6年間のうち、何度も脱走されました。ハムスターを飼育した思い出のほとんどが、脱走されて探したことです。
ハムスターはからだがやわらかく、少しの隙間でも脱走します。プラスチック製のケージを使っていると、少しずつ歯などを使って隙間を作っていき、脱走します。
嚙んだ形跡がある、扉が緩くなっている際は、ケージを買い替えてください。
ケージの掃除の際もじゅうぶんに注意をし、ハムスターを他の容器に移し替えてから掃除をしましょう。
脱走癖がある場合は、ケージの外にサークルを作るのも有効です。※10
まとめ
- ハムスターに必要な初期費用は、40,841円
- ハムスターにかかる1カ月の費用は、合計で2,491円
- ハムスターにかかる生涯費用は、159,317円
- ハムスターを飼育する際は、室温管理や繁殖、脱走などに気を付ける
よくあるご質問
-
Q
ハムスターの生涯費用はいくらですか?
A約160,000円です。
-
Q
ハムスターのエサは幾らですか?
A大手通販サイトで人気のものだと約630円です。体重100gのハムスターなら、一袋で20日間食べられます。
-
Q
ハムスター の飼育は月にいくらかかりますか?
A約2,500円です。
※1:ハムスターの寿命は?よく見られる死因や長生きさせるコツなどを紹介(2023/4/26)
https://life.saisoncard.co.jp/life/pet/post/c1519/(閲覧日:2023/6/13)
※2:ハムスターの飼育に必要なもの
https://www.gex-fp.co.jp/animal/breed/hamster/supplies/(閲覧日:2023/6/13)
※3:ゴールデンハムスター
https://pets-kojima.com/library/zukan_small/detail/id=24977(閲覧日:2023/6/13)
※4:ハムスターの診療(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)(2018/7/1)
https://www.odagawa.net/blog/cat-4017/cat5/2018/07/(閲覧日:2023/6/13)
※5:ハムスターは保険に入るべき?平均寿命と治療費の目安からわかるペット保険の必要性を解説(2022/10/24)
https://www.navinavi-hoken.com/articles/hamster-insurance#534db3dda7c53812(閲覧日:2023/6/13)
※6:ハムスターの切歯過長
https://chura.life/diagnosis/exotic/hamster/001/#:~:text=%E6%AD%AF%E9%81%8E%E9%95%B7%EF%BC%89%E3%80%8D-,%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AF%E7%94%9F%E6%B6%AF%E5%88%87%E6%AD%AF%EF%BC%88%E5%89%8D%E6%AD%AF%EF%BC%89%E3%81%8C%E4%BC%B8%E3%81%B3%E7%B6%9A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%8B%95%E7%89%A9,%E5%BC%B7%E6%89%93%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%81%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82(閲覧日:2023/6/13)
※7:賃貸物件でもハムスターは飼える?一人暮らしで飼う際のポイントと注意点(2021/6/24)
https://kuramore.jp/article/204/(閲覧日:2023/6/13)
※8:ペット初心者にも大人気! ゴールデンハムスターの特徴や飼育の注意点(2021/3/24)
https://www.chuo-a.ac.jp/anilab/learn/1280/(閲覧日:2023/6/13)
※9:ハムスターの喧嘩は死ぬまで終わらないって本当?
https://withplace.co.jp/zoo/hamster-fight.html(閲覧日:2023/6/13)
※10:ハムスターは脱走が多い動物!効果的な脱走防止対策、捕まえ方は?(2021/5/24)
https://psnews.jp/small/p/51830/#1(閲覧日:2023/6/13)
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※1当社運営ペット葬儀サービスに対するお客様アンケート:詳細はこちら ※2 弊社運営ペット葬儀サービス全体のお問い合わせ件数
この記事の執筆者
竹田 恵氏
ペットシッター士
ライター
竹田 恵氏
ペットシッター士
ライター
2017年よりライターとして活動中。子供の頃から動物好きで、猫、ハムスター、うさぎの飼育経験あり。現在はシーズー犬と一緒に暮らしている。犬は他の動物と比べて人間と密な生活になるため、ペット関係の資格を取得した。
運営元情報
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