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ペットの死

2021.05.20

2022.11.14

犬の突然死はなぜ起こる?原因となる疾患と、飼い主にできる予防方法

天寿を全うして死ぬ犬もいればそうでない犬もいます。不幸にも後者の死に方をしてしまう原因のひとつに突然死があります。犬の突然死は、いくつかの疾患により引き起こされることが知られています。突然死の原因疾患と、飼い主にできる予防方法について獣医師が解説します。

この記事の監修者

増田 国充氏

ますだ動物クリニック院長 / 獣医師

増田 国充氏

ますだ動物クリニック院長 / 獣医師

獣医師、防災士、2001年北里大学卒
2007年ますだ動物クリニック開院。診療に東洋医療科を加え、鍼灸や漢方による専門外来を実施。運動器疾患に対して鍼灸による治療を積極的に取り入れ、県内外から症例に対応する。また、鍼灸・漢方等で国内外で講演を実施。動物看護系専門学校非常勤講師兼任。

犬の突然死と疾患の関係性

犬はいつか死んでしまいます。残念ながら犬の死因は寿命を全うして亡くなるケースだけではありません。元気そうだった犬がある日突然死んでしまう場合もあります。

犬の突然死の原因にはいくつかの種類があり、大きくわけると疾患(病気)によるものとそうでないものに分けることができます。

この記事では2つの種類の突然死のうち、よく知られているいくつかの原因について解説しています。また、愛する犬が突然死んでしまうという不幸な出来事を未然に防ぐために心がけておくべきことについても記載しています。

突然死を引き起こす疾患

心疾患による突然死

犬の突然死を引き起こす疾患として、心臓の病気である心疾患があります。心疾患では心臓の働きが悪くなることで全身の血流が弱くなり、血流の減少にともなって肺で換気される酸素量も減少します。そのせいで心疾患では運動不耐性や呼吸器症状などがみられ、時に犬を死に至らしめます。

これらの原因も犬の突然死を引き起こしますが、心疾患では、心臓が正常に拍動できなくなり、痙攣または停止する「不整脈」とよばれる症状がみられることがあります。不整脈は、突然死の原因としてよく知られています。

肺動脈狭窄

肺動脈狭窄は犬で2番目に多い先天性疾患(生まれつき持っていた疾患)であり、小型犬に多いとされています。(※1)

肺動脈狭窄の犬では心臓から肺に向かう血管である肺動脈が狭窄(せまくなること)します。肺動脈の狭窄によって肺への血流が流れにくくなるため、心臓は自身の筋肉である心筋を厚くすることで収縮力を上げ、血流を確保しようとします。その結果、心臓の肺へのポンプ機能を担う右心房および右心室の心筋が肥大します。

肥大した心筋は、心筋の間を流れる血管をつぶしてしまうため、心臓が虚血状態におちいり、心臓を拍動させる能力が衰え、心筋の線維化が起こります。

肺動脈狭窄では心筋の線維化により、心臓を動かすための電気信号が正常に流れなくなり、不整脈による突然死を引き起こすことがあります。

大動脈狭窄

大動脈狭窄は大型犬で多い先天性疾患であり、遺伝的な要因が発症のリスクになると示唆されています。(※2)

この疾患では、心臓から全身へと血液を送り出す血管である大動脈の心臓付近の部位が狭窄します。肺動脈狭窄と同様に狭窄部位では血流が流れにくくなり、心筋が肥大します。肺動脈狭窄では右心房および右心室の心筋の肥大がみられましたが、大動脈狭窄では全身に血流を送るためのポンプ機能を持つ左心房室の心筋が肥大します。

心筋の肥大は急激な血行不良や線維化を招き、不整脈による突然死の原因となります。

僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症は犬でもっとも多い心疾患であり、小型犬でよくみられます。僧帽弁閉鎖不全症の原因はいくつかあり、その中でよくみられる弁の粘液腫様変性とよばれる病態は加齢によって弁の構造が変化してしまうことだと考えられています。

僧帽弁閉鎖不全症は左心室と左心房の間にある血液の逆流を防ぐ弁(僧帽弁)がきちんと閉まらなくなることで、心臓内の血流や全身に向かう血流が滞る疾患です。

この疾患が原因となる突然死には弁の高度変性によるものや、感染性心内膜炎によるものなどがあります。前者では粘液腫様変性が高度に進行することで、弁をささえる組織構造である腱索(弁が本来の機能を行えるような命綱の役割をしています)がちぎれて、一気に心機能が低下することで左心破裂やショックが引き起こされ、突然死に至ります。

後者の感染性心内膜炎は粘液腫様変性が原因の僧帽弁閉鎖不全とは異なり、重度の歯周病などの感染症が波及することで血液中に細菌が侵入し、僧帽弁に細菌塊や凝固した血液が付着することで急性心不全を引き起こし、突然死の原因となります。(※3)

拡張型心筋症

拡張型心筋症は大型犬に多い心疾患であり、遺伝性があると考えられています。また、L-カルニチンとよばれる特定のアミノ酸の不足によっても発症するといわれています。

拡張型心筋症では心筋の厚さが薄くなることで、心臓の収縮力が著しく低下します。この心筋の変化は、心臓を動かす電気信号の伝達を悪くし、不整脈による突然死を引き起こします。(※4)

消化器疾患による突然死

突然死の原因となる疾患は心疾患だけではありません。腫瘍性疾患、呼吸器疾患、内分泌疾患などの様々な疾患が突然死の原因となりえます。その中でも胃や腸などが関係する消化器疾患のひとつである胃拡張、捻転症候群は健康な犬でも突然死を引き起こす可能性がある疾患として知られています。

胃拡張、捻転症候群

胃拡張、捻転症候群は犬の胃が正常な位置からねじれるように変位することで、太い血管や脾臓とよばれる血液の豊富な組織などを巻き込み、急激な血行不良や壊死を引き起こす疾患です。胸部が高い大型犬でよくみられ、治療が少しでも遅れることで急性の経過を辿り、容態を急変させ死に至らしめます。

この疾患の直接的な原因はまだ明らかにされてはいませんが、早食いや過食、運動後の激しい運動などが発症に関与されているといわれています。また、早朝や深夜などの動物病院の診療を受けにくい時間帯によく発生し、緊急性のある疾患であることと併せて、対処が難しい疾患です。(※5)

疾患によらない突然死

犬は好奇心旺盛であり、怪我や事故が起きやすい動物です。実際に犬の死因として事故死は大きな割合を占めています。事故と聞くと交通事故や喧嘩による咬傷などの外傷性のものを想像しがちですが、異物の誤飲、誤食などの犬の飼育に関係する事故も多くみられ、突然死の原因になりえます。

誤飲、誤食による中毒

誤食、誤嚥はよくみられる事故であり、ときに犬に中毒を引き起こします。チョコレート(カカオ類)やタマネギ(ネギ類)、生の海産物などの犬にとって有毒な食材を大量に摂取することで、急性中毒の経過を辿り突然死を起こす可能性があります。

チョコレートに含まれるカフェイン類似物は犬にとって分解が難しく、全身臓器の過剰興奮を引き起こします。また、タマネギや海産物に含まれる化学物質や酵素は犬の血液成分(赤血球)を破壊し、酸素の取り込みを阻害することで低酸素血症の原因になります。

犬が誤食、誤飲したものに中毒性がなかったとしても、死因や突然死の原因になることがあります。たとえば大型犬ではテニスボール大の異物を飲み込むことができ、喉の奥でボールが詰まると窒息による突然死を引き起こします。また、おもちゃや布を引き裂いた残骸は糸状の異物となり、腸で詰まることで臓器の壊死を引き起こします。これは突然死の原因というより一般的な死因として、犬を守るために飼い主として知っておくべき知識です。(※6)

監修者コメント
増田 国充
ますだ動物クリニック院長/ 獣医師

犬は、私たちが想像しないようなものを口にしてしまうことがあります。
靴下やボタン、電池など固形のものがクローズアップされがちですが、有害な液体をなめたり飲んでしまうこともあります。誤食や誤飲は、異物そのものが消化器の働きを阻害してしまうほか、有害内な成分が中毒を生じ容体を急速に悪化させることもあります。基本的に異物を飲み込んだら、「いつ」「なにを」「どのくらい」飲み込んだのかを正確に獣医師に伝えましょう。祖によって対処の方法が異なります。異物の内容によっては、吐かせることがかえって危険を招く場合もありますので、かならず動物病院に連絡をして適切な対応をとるように心がけましょう。

仔犬の突然死

仔犬は身体の機能が未熟であり、突然死を引き起こしやすい特徴を持ちます。とくに免疫機能が脆弱であることで罹患しやすい感染症があります。これらの感染症の中には急激な体調悪化をみせ、犬を死亡させるものがあります。

犬ジステンバーウイルス感染症、犬アデノウイルスⅠ型感染症、犬パルボウイルス感染症は特に重篤な症状をみせ、致死率が高い感染症です。ウイルスの特性などで症状に差異はありますが、犬ジステンバーウイルス感染症、犬アデノウイルスⅠ型感染症では全身性の劇的な症状、犬パルボウイルス感染症では激しい血下痢などの症状を経て、犬が突然死する可能性があります。

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突然死を予防するためには

疾患の早期発見、早期治療

心疾患のような先天性や遺伝性で発症することが多い疾患では、早期発見、早期治療をおこなうことで病状の悪化を防ぎ、突然死に至ることを予防します。とくに不整脈による突然死を引き起こす心疾患では、適切な運動制限や投薬により不整脈の発生を抑える目的で治療をおこなうため、突然死の予防として効果的であると考えられます。

疾患を早期発見、早期治療するためには日々の家庭での健康観察、定期的な動物病院での健康診断をおこなうことが重要です。家庭での健康観察では元気や食欲、糞や尿の形状、呼吸や粘膜色など様々な項目をもれなくチェックすることが大事ですが、「普段と何か違う異変」を見つけだすことがなによりも大切です。このためには毎日犬をよく観察し、愛犬の「普通」を知るようにしましょう。

動物病院での健康診断では、X線やエコーなどの医療機器や血液検査などをおこなっていることが多く、目に見えない隠れた疾患を見つけだすために有効です。

突然死の原因を防ぐ

誤飲、誤食による中毒や窒息が原因の突然死では、犬が中毒を起こす食材や異物を食べさせないことが突然死の予防につながります。

犬を留守番させるときには、食材や洗剤などの化学物質を手の届く場所に保管しない。犬が触れる範囲に置かざるを得ないときには、密閉された堅牢な容器で保存する。いたずらぐせがある犬や、仔犬などの好奇心が旺盛な性格の犬では壊れやすいおもちゃを与えない。遊びの時間以外はおもちゃを取り上げ保管するなどの対策をとることで、誤飲・誤食が起きる可能性を下げることができます。

仔犬のワクチネーション

前項でとりあげた仔犬の突然死の原因となる3つの感染症(ジステンバー、アデノⅠ型、パルボウイルス感染症)のワクチンはコアワクチンと呼ばれ、犬の混合ワクチンに必ず含まれるものです。仔犬では移行抗体とよばれる母体由来の抗体を持つ時期があり、この時期にはワクチンの効果が減退してしまいますが、基本的には決められた回数のワクチンを正しく接種することでこれらの感染症は防ぐことができます。(※7)

まとめ

  • 犬は突然死することがある。
  • 突然死の原因には疾患によるものと、疾患以外のものがある。
  • 心疾患による突然死は不整脈が原因で発生することが多い。
  • 胃拡張、捻転症候群は早朝、深夜に発生しやすい突然死の原因である。
  • 疾患以外の突然死の原因には事故などがある。
  • 誤飲、誤食は飼育の事故であり、突然死の原因になる。
  • チョコレートなどは中毒の原因、ボールやひも状異物は窒息や腸管閉塞の原因になる。
  • 仔犬は感染症で突然死することがある。
  • 突然死の予防は疾患の早期発見、治療や突然死の原因を防ぐことでおこなう。
  • 疾患の早期発見、治療には自宅での健康チェックや病院での健康診断が有効である。
  • 突然死の原因を防ぐには、中毒物質や異物を誤飲、誤食させないための対策などがある。
監修者コメント
増田 国充
ますだ動物クリニック院長/ 獣医師

愛犬が突然死するということは、そのタイミングが突然現れるため悲しみやショックがとりわけ大きくなります。治療中の病気の急激な進行によるものや、不慮の事故やトラブルといったものを含め、突然死は他人事でないものであるということを改めて知っていただけたらと思います。
今回ここで紹介された突然死の例の中には、生活環境や習慣に由来したものもあります。また、病気の中には予防できるものも存在します。そのため、飼い主さんの心がけ次第で突然死のリスクを下げることができる部分があるのも事実です。からだの異変に早期に気づくことで生命の危険を回避できることもありますので、何かお気づきの点がありましたらかかりつけの獣医師に相談しましょう。

参考文献

※1:肺動脈狭窄症
https://www.fpc-pet.co.jp/dog/disease/66(参照2021-5-12)
※2:大動脈弁狭窄
https://www.axa-direct.co.jp/pet/pet_dog/sickness/25.html(参照2021-5-12)
※3:第2章、「僧帽弁閉鎖不全症」と診断されたら?
https://jasmine-vet.co.jp/book/2/(参照2021-5-12)
※4:拡張型心筋症
https://www.axa-direct.co.jp/pet/pet_dog/sickness/48.html(参照2021-5-12)
※5:胃拡張捻転症候群
http://www.elly-ah.com/original40.html(参照2021-5-12)
※6:「環境省:飼い主のためのペットフード・ガイドライン」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide_1808/pdf/full_b.pdf(参照2021-5-12)
※7:【獣医師監修】子犬のワクチンは何種類?散歩に出かけられるのはいつから?
https://www.i-sedai.com/pet/column/dog/D0101.html(参照2021-5-12)

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この記事の執筆者

若林 薫氏

獣医師
ライター

若林 薫氏

獣医師
ライター

麻布大学を卒業し獣医師免許を取得、大手ペットショップで子犬・子猫の管理獣医師として勤める。その後、製薬企業での研究開発関連業務を経て、ライターとして活動する。幅広い専門知識を生かした記事作成を得意とする。

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